代表的なトラブル
Windows環境で発生する代表的なトラブルのシューティング例を紹介します。このページは一部上級者用の内容を含んでいるため、問題判別に関する知識を十分習得した上でご利用ください。(このページは予告なく変更されます。) ご要望はこちらまで
トラブルを誘発する要因は数多くあります。トラブル対応の参考文献もたくさん販売されています。症状によって処方もまちまちです。一過性のトラブルは、再起動して直ってしまう場合もあるのですが、多くの場合再現します。したがって、原因を特定して、それに応じた適切な治療を行う必要があります。原因の特定と治療には専門知識が必要とされる場合が多く、ビギナーには無理な場合も多い。原因が何かわからないのに闇雲にトラブル集の解決策を実施するのも危険です。以下、実際に発生したトラブルの例を参考にシューティング方法を記述します。万能の処方はありません。これでも修復できない場合もありますので、参考程度に考えてください。
●フリーズ
Windowsがの起動が完了する以前のトラブルについては、下記の「起動時のトラブル」を参照してください。ここでは、Windows稼動中に発生するフリーズについて記述します。画面が固まりシステムが停止することをフリーズといいます。(強制終了のエラーメッセージと同時にアプリケーションが終了するのはクラッシュという。)
フリーズはパソコンを使用していると必ず経験するトラブルです。WindowsパソコンだけでなくMa○intosh系のパソコンも同様です。そして必ず原因があります。それらは、利用者の誤操作が引き起こすもの、ソフト/ハードの不具合によるもの、リソースの不足によるもの、など様々です。Windows環境でのフリーズの原因究明は、初心者には窮めて難しいと言わざるを得ません。Windows自体が膨大なプログラム群から構成され、ソフトウェアの果たす役割が大きい割には、監視ソフトも乏しく、シューティングに必要な情報も簡単には入手できません。フリーズしたら次のような順序で対処することをおすすめします。(これがすべてではありません。市販の診断ツール等を利用すれば早期に解決できる場合もあります。)
○トラブルの発生した環境の記録
フリーズするまでの操作を思い出し、できるだけ詳細に記録してください。
表示されたメッセージの内容、使用したアプリケーションと使用した機能、共存していたアプリケーション、読み込んだデータ、初めて行った処理がなかったか、システム構成を変えていないか、設定を変えていないか、直前に使っていたアプリケーションでエラーがなかったか、直前にインストールしたソフトがなかったかなど、問題判別を行う者にとっては非常に重要な情報となります。何も情報が無い場合は、どんなにスキルフルな技術員でも打つ手がありません。ビギナー程正確に記録してください。
○HELPのトラブルシューティングを検索
1.デスクトップ上で”F1”キーを押して、キーワードに、”トラブル”と入力し”トラブル・シューティング”の一覧を表示する。(この機能の使い方に関しては、Win
98 の場合は、一覧の”Windows98のトラブル・シューティング”、Win Me では、「何について調べますか」の”トラブル・シューティング”を参照してください。)
2.該当する項目をクリックして詳細な記述やチェックシートを利用する。
これで解決できる場合も多い。以下に、比較的頻度の高いフリーズの原因について記述します。
A.システムリソースの不足
リソースを消費する重いアプリケーションを稼働させた場合に発生します。例えば、インターネット・ブラウザをプロバイダに接続して使用している間、インターネット・サイトの膨大な量の情報を一時的にダウンロードしキャッシュに保存します。ユーザーは楽しくネットサーフインしているのですが、パソコンの中では、頻繁にリソースの確保と解放が繰返され、これを続けていくうちにリソース(主にメモリー)が不足し、フリーズする場合が多くなります。特に、訪問したHPが新規ウインドウを次々に開くデザインの場合、ブラウザがいくつも起動し、各々がHP上のデータを表示しようとするため、より多くのリソースを消費します。加えて、同時にメーラーやワープロ・ソフトを共存させると各々のソフトは無条件に数%のリソースを消費します。こうして、リソースの残容量が減少し、切り替え処理が頻繁に起こる程フリーズする可能性は高くなります。
○リソースのチェック
1.リソースメーターを起動する。(”アクセサリ”の”システムツール”にない場合は、WindowsのCD-ROMからインストール要。)
2.通常使用しているように、ブラウザを起動してインターネットに接続して利用する。
3.リソースメーターの”システムリソース”を確認する。
(UserリソースとGDIリソースの小さい方の値がシステムリソースに表示される。)
○フリーズ対策
1.上記の”システムリソース”が残り30%を切っていたら、新たなプログラムの起動やフォルダのオープンはしない。
常駐ソフトを見直し、ウイルス関連以外のアプリケーションを非常駐に切り替えるなどして、リソースの残容量を増やす。
2.ユーザーの意志に関わらず、新規ウインドウが多数開いてしまうようなサイトへの訪問はできるだけ避ける。
3.訪問するとフリーズするサイトへは行かない。(攻撃を受けている可能性がある。)
4.ブラウザを常に最新の状態に維持する。(不具合を修正するパッチ・ファイルがあれば速やかにインストールする。)
5.”システムリソース”が常に残り20%を切り、搭載メモリーが32MB以下なら、まずメモリを増設してみる。
(リソースの残量と搭載メモリの大きさは直接関係ないので比例して増えるわけではないが、アプリケーションの安定度は向上する可能性がある。)
B.DirectX が原因の場合
DirectXは、Windowsのマルチメディア機能を拡張するユーティリティです。DirectX によって、各種のマルチメディア再生や 3D グラフィックスの能力が向上するため、ゲームユーザーや音楽・映像の編集等を行うユーザーには不可欠の技術と言えます。ところが、新しい技術は当然のように頻繁にバージョンアップが繰返されるため、バージョンの異なるDirectXの環境で開発されたソフトが混在する結果になりました。こうしたソフトの中には、インストール時にDirectXのシステムファイルを書き換えてしまったり、開発環境と異なるバージョンのDirectXの下では頻繁に”不正な処理”を行なうものもあります。マルチメディア再生用のソフトやゲームソフトを使用中に発生するフリーズはこれが原因の可能性が高い。
○DirectXの診断
1.DirectX診断ツール(Dxdiag.exe)を起動する。
2.”システム”タブでDirectXのバージョンを確認する。
3.その他のタブで、”注意”を見て問題があるかどうかチェックする。
○フリーズ対策
1.上記の診断結果に問題があれば、DirectXを再インストールする。
2.最新のバージョンのBIOS、ビデオ・ドライバ、サウンド機能がインストールされているかチェックする。
1年以上も前の日付の場合、完全に対応していない場合がある。
3.使用したいソフトが現環境より古いバージョンのDirectXを推奨しており、現バージョンではフリーズする場合;
現バージョンを一旦アンインストールし、推奨のDirectXを再インストールする。
(注意:DirectXを使用するソフトは数多く、他のソフトがトラブルを誘発する可能性もあり。)
4.3以外は、”Windows Update"やパソコン誌CD-ROMを利用し、最新バージョンを再インストールした方がよい。
C.その他の主な原因
その他に、比較的多いフリーズの原因は、次のとおりです。
○フリーメモリ不足
「ページ違反」は、メモリに関係するエラーのことである。リソースが十分でも、Windows アプリケーションが稼働中に何らかの影響により、今まで使用していたメモリ領域を見失ってしまうことがある。これは、特に
16 ビット と 32 ビットのプログラムが混在している環境でよく発生するエラーである。対策としては、16 ビットプログラムを使わないように配慮する、ゲームなどのメモリを大量に消費するプログラムを同時稼働させない、ことである。
○電源管理の不具合
Windowsを終了しても電源が落ちずフリーズする、省電力機能を使用すると復帰できない、などです。BIOSの設定、Windowsの不具合、APMのバージョン、ポーリングの有無など、いくつかの要因が考えられるので、まず、メーカーのHPと”Windows
Update”で関連する情報と修正ファイルを検索してみてください。(OSをアップグレードしたパソコンでよく発生する。)
○不正なスクリーンセーバー
HPやパソコン雑誌のCD-ROMなどから入手したスクリーンセーバーの中には、稼動環境が合わないとフリーズしてしまうものがあります。稼動中にフリーズしたら、使用を中止しましょう。
○システムファイルの破損
Windowsのシステムファイルの中には、なぜか壊れやすいものがあります。他のアプリケーションがシステムファイルを書き換えて壊してしまう場合もあります。拡張子が”DLL”や”VxD”に関するメッセージが表示されて停止したら特に注意してください。
○辞書ファイルの破損
辞書が壊れていると、文字入力の漢字変換の際にページ違反を起こしたりフリーズしてしまうことがある。学習されないこともある。この場合は、IME2000
以降なら、IMEのプロパティの「辞書/学習」タブを開き、「ユーザー辞書」の「修復」を実行してみてください。
○ハードウェアの不具合
フロッピードライブやCDドライブを使用中に、ファイルを読めなくなりフリーズしたり、突然「マイコンピュータ」からドライブが消えたりする場合がある。メディアが不正か、ハードまたはドライバが不良かは、再起動して再現するかどうかテストしてみる。ドライブが汚れている場合も、同様のトラブルが発生する場合があるのでクリーニングする。品質の低いバルク品を使用している場合も同様のエラーが起こることがある。また、OSのインストールなど、大量のデータを読み込んでいる場合に、「ファイルが見つからない」のエラーが発生することもある。不良かどうかの判断は難しいが、最新のドライバを使用していて、クリーニングしても頻繁に発生するのであれば、メーカーに問い合わせてみよう。(同じような問い合わせがあれば、メーカー側もわかっているはずなので、症状を正確に伝えてください。)
●インターネット接続のトラブル
○接続できない
パソコン、通信機器、回線、プロバイダのいずれかに問題が発生しているので、表示されるエラーメッセージや症状から、まずどこの問題なのかをつきとめる必要があります。パニックに陥り、正しい設定を変更したり、通信ソフトを再インストールして、余計なトラブルを招いてはなりません。ダイヤルアップ、ブラウザ、メーラーの接続設定に問題がないなら、次のような原因が考えられます。
1.プロバイダのサーバーがトラブルやメンテナンスのために停止している
これは待つしかない。急いでいるならホットラインに電話で確認しよう。
2.電話線の断線
電話してみるとわかる。モジュラーケーブルを差し込みなおして、だめなら交換、それでもだめならNTTの担当へ。
3.モデム/TAの故障
通信機器は一時的に機嫌を損ねることがあります。電源オンから起動し直すと正常に戻る場合が多い。特に、ワイヤレスのモデムやTAは不安定になることがあるようです。これは、メーカーに相談してみるべきでしょう。TAの場合は接続されたアナログ機器が通信可能であればまず故障ではありません。TAの場合は、不揮発性メモリを空にして設定を保存し直すと正常に戻る場合があります。LAN環境でのトラブルは、ビギナーには判別不可能だと思いますので、専門知識をもつ技術員に修復してもらってください。
4.単なる通信異常
原因は特定できないかもしれないが、昨日繋がったのに今日起動したら繋がらない、ということがよくある。このような場合は、モデムからプロバイダのアクセスポイントに至るいずれかのところで通信トラブルを起こしている可能性が高い。あせって、パソコンの設定を変えたり、ダイアルアップを作成しなおしたりしてはならない。モデムやルーターの電源を切り、数秒してから再度電源を入れて通信チェックをさせると正常に繋がる
○勝手にインターネットにログインする
パソコン起動時にログインダイアログが必ず表示される場合は、システムの起動ファイルの設定により自動起動される、いずれかのプログラムが原因である可能性が高い。
1.主な原因
●表示・再生のトラブル
これは意外に多いトラブルです。
Windowsで使用するフォントは、起動時にフォントフォルダ(通常:c:\Windows\fonts)から読み込まれる。よく使われる標準フォントは「TTFキャッシュ」(c:\Windows\ttfCache)と呼ばれるキャッシュにアクセスすることで高速表示を可能にしている。フォントフォルダに大量のフォントを組み込んでいる場合、起動に時間がかかるだけでなく、読み込みに失敗するフォントがでやすくなる。また、次のような症状が現れたらフォントキャッシュが破損している可能性が高い。
1.文字が横向きになる
2.新しいフォントをインストールできない
3.フォントをインストールしてもアプリケーションのフォント一覧に表示されない
4.メニューバー、ツールバー、ウインドウの「閉じる」「最小化」「元のサイズにもどす」に■や数字が表示される
5.スクロールバーの▼や矢印が数字や妙な文字になる
このような現象が発生したら、Windowsを再起動しているうちに自然に修復される場合もあるが、なかなか直らない場合は、ユーティリティ(Windows
98/Me 専用)を実行するか、Safeモードで起動してみるとよい。または、フォントキャッシュを手動で削除し再起動してもよい。(この場合、メモリ上のキャッシュが書き戻されてしまい回復できないことがある。)頻繁に発生するなら、「ttfCache」のプロパティを開き「読取専用」にしておくとよい。
また、一定時間放置後、表示に異常が認められた場合は、省電力機能やVGAに不具合がある可能性がある。最新のドライバを検索してみよう。
○フォントが消えた
次のような現象が発生したら、フォントを登録してあるレジストリのキーが破損している可能性が高い。
1.アプリケーションのフォント指定一覧にフォントが表示されない
2.フォントフォルダの中にフォントが見つからない
3.フォントをインストールしようとすると、すでにインストールされています、というメッセージが表示される
このような場合は、次の手順でフォントを再インストールすることにより修復できる。
1.「スタート」メニューの「ファイル名を指定して実行」に、「fontreg」と入力し実行する。
2.コントロールパネルの「フォント」フォルダを開く。
3.「ファイル」の「新しいフォントのインストール」 をクリックする。
4.「フォルダ」一覧で「c:\Windows\FONTS」をダブルクリックする。
5.「すべて選択」ボタンをクリックし、「OK」をクリックする。
○画面がVGAモードになるトラブル
画面の解像度が 640x480ドットになってしまう場合がある。次のようなケースが考えられる。
1.異常終了、強制電源オフ、不正なソフトの実行などのため Windows が正常終了しなかった
2.VGAやグラフィックドライバに不具合がある
1は終了・再起動して自然治癒する場合が多い。直らない場合は「画面のプロパティ」で手動で設定を変える。16色、640ドットに固定されてしまっているなら、セーフモードであり、いずれかのデバイスが正常でない可能性がある。「システム」の「プロパティ」のデバイスマネージャタブで確認する。また、「ディスプレイアダプタ」を一旦削除しプラグ&プレイ機能で再インストールすると直ることがある。レジストリの修復により改善される場合もある。(後述の「一般的なリカバリの方法」を参照。)
それでもトラブルが継続している場合は原因を究明しなければならない。
2の場合は、最新版ドライバを検索し再インストールしてみる。 メインボードのBIOSのバージョンもHPで確認してみよう。(関連がある場合もある。)
○モニタ画面がずれる
使用中にモニタ画面がずれる場合がある。モニタ本体に問題が発生している場合もあるが、再起動すると直る場合は、正しいモニターが認識されていない可能性がある。まず、「システム」の「デバイスマネージャ」タブを開き、「モニタ」をクリックして使用している正しい機種名が表示されているか確認する。「標準モニタ」や他の機種名が表示されている場合は、その機種名のプロパティを開き、「ドライバ」タブの「ドライバの更新」をクリックして正しい機種のドライバをインストールしてください。該当するモニタが一覧に見つからない場合は、別途ドライバを入手する必要があるので、製造メーカーのWebサイトを検索してください。
○ウィンドウを最大化しても、画面の一部に隙間ができる
ウインドウを最大化させても画面の端や下部(タスクバーの上)に隙間ができることがある。これは、その位置に他のアプリケーションの隠しウインドウが配置されている場合に発生する。Microsoft
Office の Office バーやその機種特有のユーティリティなどを同じ位置に配置しないようにすると修正できる場合がある。マルチメディア対応のパソコンにはこうした表示を行なうモデルがあるので注意しよう。
○ファイルを開くアプリケーションが変更された
たとえば、JPG(JPEG)やMPG(MPEG)などのファイルを開くアプリケーションが変わってしまうことがある。これは、最後にインストールしたアプリケーションが勝手に自分をデフォルトプレイヤーに設定してしまうためである。これを以前のプレイヤーに戻すにはいくつかの方法がある。そのアプリケーションの構造によりより適切な方法を選択してください。
1.直接レジストリを編集する(参照:「レジストリの最適化」)
2.「フォルダオプション」の「ファイルの種類」タブで変更する
3.アプリケーションの環境設定でデフォルトプレーヤーのチェックを外す
4.開きたいアプリケーションを一旦アンインストールし、最後に再インストールする
●常駐プログラムによるトラブル
●終了できない(シャットダウン時のトラブル)
●起動時のトラブル
DOS/Vパソコンの電源をオンにすると通常は、まずVGAサポート(モニターへの表示機能)が起動し、BIOS(システムROM)の管理するハードウェアのチェックが行われ、SCSIなどのオプション・カード類が利用可能になり、その後にWindowsが起動します。一口に起動しないといっても、どの段階で停止するかによってさまざまな理由が考えられます。まず、直前の操作で異常終了などのトラブルがなかったかどうか思い出してください。(稼動中に電源をオフした・停電になった、カードを追加した、BIOSのいずれかの部分を変更した、今まで使ったことのないアプリケーションを使用した、今まで扱ったことのない大きなデータを処理した、移動した・ケーブルをつなぎ代えた、などもトラブルの原因となることがあります。) そして、観察し、症状を正しく記録することがシューティングのポイントになります。(以下のシューティング例は一部上級者レベルに相当する処理です。初心者の方は単独で行わないようにお願いします。)
A.まったく起動しない
○電源をオンにして何も起こらない場合(電源ランプも点灯しない、無音のままの場合)
これは、電源が入っていない状態ですから、背面の主電源(ないモデルもある)がオンになっているか、電源ケーブルがしっかりと接続されているかを確認してください。だめなら、背面の主電源を落とし、ケーブル類をつなぎ直してから、再度主電源をオンにし、フロントの電源スイッチをオンにしてください。まれにケーブルの断線もある。
○一瞬電源ランプが点灯し(ファンが回り)すぐ切れる場合
パソコン用の電源には、故障による被害を最小限にするため、過電流、過電圧、温度異常に対する保護機能が装備されており、電源自身や供給を受ける部品のいずれに問題があっても、電源の供給を停止します。多くの場合、供給を受けるマザーボード、メモリ、カード類、その他の周辺機器のいずれかに異常があり、このため電源が立ち上がらない場合が多い。
1.まず、供給を受けているボード以外の、HDD、FDD、カード類、その他の周辺機器に接続された電源コードを抜いてください。(電源はボードのみに供給される状態にする。当然、作業前に静電気は取っておく。)そして電源を入れてみます。これで電源が落ちるなら、メモリカードを差し替えてみてください。これで電源が落ちないなら、これらの周辺機器やカード類のどこかに故障があるので、後は一つ一つ装着していき、
その機器を特定して交換します。(IDE機器の取り外しは特に慎重に行ってください。マスター/スレイブに設定されているHDDの場合は、片側のみはずすとクラッシュしてしまうことがあります。)
2.1で変化のない場合は、電源部そのものが故障している可能性があります。テスターがあれば電源部の出力電圧を測定してみます。通常、電源出力端子は4ピンのコネクターで各ドライブに接続されています。(5Vと12V
の2種類がある。)これらの一つにでも異常がある場合は、電源ユニットが故障していると考えられます。同じ規格のユニットを入手し交換します。(ネジ穴の位置や形状に注意してください。)
3.周辺機器をはずしても、電源部を交換しても変化のない場合は、マザーボードの故障となります。この場合は、マザーボードを交換しなければなりません。メーカー製のパソコンの場合は、市販のボードは使えない場合があるので、修理ドックに持ち込むべきでしょう。ボードの交換はリスクの伴う作業です。専門知識を持つ方にサポートをお願いしてください。
ノート型の場合は、バッテリーを外してACアダプタを使って電源オンにし、起動するようなら故障ではありません。起動しないなら上記と同じです。ノート型のバッテリーは使っているうちに、徐々に充電できる容量が減少します。酷使すれば寿命はだいたい2年も持たないかも知れません。販売店経由で新しいものを取り寄せてもらいましょう。(ビデオカメラのバッテリーなどよりは高額になるでしょう。)
○ランプが点灯し、カタカタとかピーとか音が出るがモニターに何も表示されない場合(モニターのランプがサスペンド状態のまま変化がない場合)
まず、キーボードに何か載っていないか、モニター・ケーブルがしっかり接続されているか、プラグのピンが曲がったり折れたりしていないか確認してください。(もともと仕様上ないピンもあります。) 直前にメモリカードを交換し、うまく接続されていない場合も同様の症状がでる。
プラグをしっかりと接続し、電源をオンにしてください。HDDのランプも点灯せず、警告音が鳴りつづけたり、フロント電源スイッチを4,5秒間押しつづけてもオフにできないような場合は、背面の電源をオフにし電源ケーブルを抜き、ケースを開けてメモリーカードやカードスロットに挿入されているカード類を外し、再度差し込み直してから、電源ケーブルを接続し主電源をオンにしフロントの電源スイッチをオンにしてください。これでも症状が変わらなければ、メーカーの修理ドックに依頼することになるかもしれません。(ピーという音がでる場合は音の回数で原因が特定できる場合がありますので、技術情報を入手してみてください。)
上記の3ケースは、新品のパソコンを始めて起動する場合、使っていたパソコンのケーブル類を外して再セットアップする場合、メモリーカードを追加・交換した場合などによく発生する現象です。正しい順序でセットダウン、セットアップを行わず、起動しないために、あせってむやみに電源オン・オフを繰返したりしているうちに、システム自体が閉じてしまう状態(非科学的ですが、人間に例えるとサスペンス・ドラマのなかで犯人に追われ息を殺して隠れている子供のような状態)になっていると考えられます。故障と間違えてしまうケースなので注意してください。(どこが故障してもモニターに何も表示されないということはありえません。) なお、この場合、直っても最初はセーフ・モードで起動する場合がありますので、再起動してから必要に応じて画面の解像度等を変更してください。
B.ドライブ、接続機器、カードが認識されない
○IDEデバイス(HDD、CD-ROM)が認識されない場合
自社製のメインボードを使っているメーカー製パソコンは起動時の表示が様々ですので、ここでは、AWARD社のBIOSを搭載している市販のボードを使用しているパソコンの例で解説します。メーカー製品でも同等の内容が表示されると思いますのでチェックポイントを理解してください。
BIOSのバージョンが低かったりIDEケーブルの品質が悪かったり、ハードウェアに一時的なエラー(静電気による誤作動、ケーブルの接続不良など)または接続の「相性」によって、壊れていないのにHDD、CD-ROMが認識されなかったり停止する場合があります。(メーカー製であればまれですが、機器を取り替えたり追加したりすると発生する場合がある。) 通常はシステム構成画面が一瞬表示される際に、各ドライブに相当する機器名が表示されます。(通常”Primary
Master”にはHDDの製品名が表示される。瞬時のことですが読み取ってもらうしかない。)
製品名が表示されない場合は、認識失敗ですから、再起動してみてください。何度再起動しても結果が同じであれば、BIOSの設定画面を呼び出し(通常”Del”キー、”F2”など特定の機能キーを押す)、AWARD社の場合は、”Standard
CMOS Setup”を選択し一覧の右端の”Mode”が”Auto”になっているか確認し、なっていなければ”Auto”に変更して”SAVE&EXIT
SETUP”で変更を保存し再起動して、正しく認識されたか再度確認してください。それでも認識されなければボード上のIDE機能そのものか、接続されたIDE機器そのものが深刻な損傷を受けている可能性があります。HDDとCD-ROMが同時に故障することは考え難いので、ボード上のIDEコネクター(1,2)のケーブルをつなぎ代えて起動してみるとどこに問題があるかほぼ判定できます。どちらもCD-ROMは認識され、どちらもHDDが認識されないのであればHDDが故障している可能性が高い。
CD-ROMが認識されない場合は、デバイスドライバが最新でないか、ドライバのインストールの際に何だかの失敗があった可能性がある。”システム”のプロパティでデバイスを削除し再起動させてみるのも一考である。
(新しいHDDを接続した場合は、HDDの種類によってはBIOSのアップデートが必要な場合があります。メーカーのホームページで確認してください。)
○SCSIカードが認識されない場合
SCSIカードを追加した場合、まれに、認識されなかったり、チェックの時点で停止することがあります。再起動してみても停止するようなら、カードを外して起動してみてください。外して起動できるなら、カードが原因ですので、そのカードの注意書き(含”Readme”ファイル)やそのパソコンでの稼動実績を調べてみてください。SCSI
BIOSをもつカードであれば、新しいBIOSをインストールしなければならないかもしれません。カード・メーカーのホームページで判明する場合が多い。情報が見つからないなら、メーカーへ問い合わせてください。(安売りしているカードやバルク品は要注意。)
○Autoexec.bat の記述例
「REM」でDOSの「サウンド○ラスター」を無効にした例です。
SET WINDIR=C:\WINDOWS
SET WINBOOTDIR=C:\WINDOWS
SET COMSPEC=C:\WINDOWS\COMMAND.COM
SET PROMPT=$p$g
SET TEMP=C:\WINDOWS\TEMP
SET TMP=C:\WINDOWS\TEMP SET
REM set blaster=a220 i5 d1 h5 p330 t6
REM set ctsyn=c:\windows
REM c:\progra~1\creative\sblive\dosdrv\sbeinit.com
PATH=C:\WINDOWS;C:\WINDOWS\COMMAND;C:\PROGRA~1\WIN98RK;C:\WINDOWS;C:\WINDOWS\COMMAND;C:\WINDOWS;C:\WINDOWS\COMMAND
SET MSINPUT=C:\MSINPUT
*Windows Me の場合は、これらのファイルを読み込まないため、別途工夫が必要である。FAQ等を参照してください。
H.ドライバ用スタック領域の不足
起動時に、「System.ini」 に記述された「MinSPS」の値が不足しています..という内容のエラーが発生したら、ドライバが使用するスタック領域が不足しています。この場合、「スタート」>「ファイル名を指定して実行」から「System.ini」を起動します。この中の「386Enh」と書かれた行の下に「MinSPs=4」という行を挿入し、上書き保存します。 Windows を再起動すると設定が反映されますが、症状が改善されない場合は、「6」 や「 8」 に増やしてみてください。(「MinSPs」 が特に設定されていない場合の標準値は「2」 です。)
[386Enh]
woadbcsfont=app932.fon
.............
(省略)
.............
MinSPs=4 (大文字小文字を区別します)
●一般的なリカバリーの方法
○リカバリーの方法1(レジストリの修復)
1.起動ディスク1,2で起動する。始めのメニューは1または2でEnterを押す。
2.A:\>C: +Enter
3.C:\>SCANDISK 終了するまで待つ。(念のためクラスタスキャンも実行してください。終了したら4へ。)
4.C:\>CD WINDOWS +Enter
5.C:\WINDOWS>CD COMMAND +Enter
6.C:\WINDOWS\COMMAND>SCANREG /RESTORE +Enter
7.日付順にファイルが表示されるので“起動済み”のファイルを選んで修復する。
8.(起動ディスクを抜いて)再起動する。
この例では、3でスキャンディスクを実行しHDDにエラーがないか検査し、あれば修復します。次に6、7でレジストリチェッカーを実行し、レジストリをWindowsが正しく起動した時点のものに置き換えます。これは、前回
Windows を終了する際、ユーザーが意識していなくても、なんだかのエラーによりレジストリが破損した場合によく発生するトラブルです。
これで起動しない場合は、次のように、レジストリの内容を一旦テキスト・ファイルにエクスポートし、再度インポートしてやることにより修復される場合があります。
1.C:\WINDOWS>REGEDIT /L:C:SYSTEM.DAT /E C:SYSTEM.TXT
2.C:\WINDOWS>REGEDIT /L:C:USER.DAT /E C:USER.TXT +Enter
3.C:\WINDOWS>ATTRIB -S -H SYSTEM.DAT +Enter
4.C:\WINDOWS>ATTRIB -S -H USER.DAT +Enter
5.C:\WINDOWS>REN SYSTEM.DAT SYSTEM.ORG +Enter
6.C:\WINDOWS>REN USER.DAT USER.ORG +Enter
7.C:\WINDOWS>REGEDIT /L:C:SYSTEM.DAT /C C:SYSTEM.TXT +Enter
8.C:\WINDOWS>REGEDIT /L:C:USER.DAT /C C:USER.TXT +Enter
9.(起動ディスクを抜いて)再起動する。
この例では、1、2でレジストリ・ファイルをテキスト・ファイルとしてエクスポートし、5、6でバックアップのためレジストリ・ファイルの名前を変え、7、8でテキスト・ファイルをインポートして新しいレジストリを作成します。3、4では一般のコマンド(ここではREN)で処理できるようにファイルの属性を変えている。
これでも起動せず、やむなくWindowsをインストール直後の状態に戻す場合は、次のような処理を行ってください。
1.C:\WINDOWS>DEL SYSTEM.ORG +Enter
2.C:\WINDOWS>ATTRIB C:\SYSTEM.1ST -R -S -H +Enter
3.C:\WINDOWS>ATTRIB C:\SYSTEM.DAT -R -S -H +Enter
4.C:\WINDOWS>REN SYSTEM.DAT SYSTEM.ORG +Enter
5.C:\WINDOWS>COPY C:\SYSTEM.1ST C:\SYSTEM.DAT +Enter
6.起動ディスクを抜いて)再起動する。
この例では、2、3でインストール時のレジストリ・ファイルと現レジストリ・ファイルの属性を変え、4でバックアップのためレジストリ・ファイルの名前を変え、5でインストール時のファイルを現ファイルにコピーします。(この場合成功しても、Windows
のインストール後にインストールしたソフトは、稼動するかもしれませんが、レジストリには登録されません。”アプリケーションの追加と削除”に反映させるためには再インストールしなければなりません。)
レジストリが破損した場合、大抵は上記のリカバリー方法で修復できるのですが、ルート(通常はC:\)のシステムファイルを削除してしまったり、他のシステムファイルや起動時に参照されるアプリケーションの構成ファイルにエラーが存在する場合は、Windows
の再インストールなど、他のリカバリー作業が必要になります。
○リカバリーの方法2(マスターブートレコードの修復)
起動しない原因がレジストリではなく、マスターブートレコードの破損にある場合は、次の処理により回復できる可能性があります。
1.起動ディスク1,2で起動する。始めのメニューは1または2でEnterを押す。
2.起動ディスク2を抜いて起動ディスク1を挿入する。
3.C:\>SCANDISK +Enter 終了するまで待つ。(念のためクラスタスキャンも実行してください。終了したら4へ)
4.A:\>FDISK /MBR +Enter
5.A:\>SYS C: +Enter
6.起動ディスクを抜いて再起動する。
この例では、4でマスターブートレコード(起動情報)を修復し、5でシステムを転送しWindowsの初期起動に必要なファイル群を再構築します。MBRが破損することは確率的には大変低いのですが、スキャンディスク中にでエラーが見つかり明らかに破損していると考えられる場合は試してみてください。
○リカバリーの方法3(問題のあるデバイス・ドライバの特定)
システム設定ユーティリティとブートログファイル(通常C:\Bootlog.txt、前回のログはC:\Bootlog.prv)を使用する。
1.”Safe mode”の状態でシステム設定ユーティリティ(”Msconfig”)を起動する
2.”全般”タブの”診断用の起動”をチェックし、再起動する。
3.正常に起動した場合は、ブートログを開き、起動に失敗したデバイス・ドライバを検索する。(”Failed”で検索すると見つかる。
4.問題のデバイス・ドライバのバージョンについて調査する。(バージョンが低い可能性がある。)
○リカバリーの方法4(問題のあるプログラムの特定)
システム設定ユーティリティを使用する。
1.”Safe mode”の状態でシステム設定ユーティリティ(”Msconfig”)を起動する
2.”スタートアップ”タブを開き、”Internat.exe”、”SystemTray”以外のチェックを外し、再起動する。
3.正常に起動した場合は、チェックを外したプログラムのチェックを一つずつ増やして、再起動する。(これを繰返して問題のあるソフトを特定する。)
4.問題のあるソフトについて調査する。(バージョンが低かったり、環境に合わなかったり、リソースが確保できない、などが考えられる。)
5.”Autoexec.bat”、”Config.sys” の中に、該当ソフトについての記述があれば、行頭のチェックを外して再起動してみる。(直接編集する場合は文頭に
”REM ” を挿入する)
○リカバリーの方法5(HDDの容量不足)
起動時に仮想メモリ(スワップファイル)が確保できないほどHDDの空容量が減少していると起動できなくなります。この場合は、起動用フロッピーで起動し、とりあえず不要なファイルを削除するなどして残容量を増やしてください。Safeモードで起動できれば、システムのプロパティでパフォーマンスタブの仮想メモリを手動設定することによりスワップファイルを他のドライブ(例えばD:)に変更したりファイルの大きさを変更することで、回復できる場合があります。ただし、これは危険が伴い、あくまで暫定的な処理であり、絶対容量が不足していることに変わりはありません。アプリケーションのアンインストールや一時ファイルを削除するなどして、起動ドライブ(通常C:)の空容量を増やしてください。
○リカバリーの方法6(ウイルスの発生)
破壊型ウイルスによりHDD内のシステムファイルが、破壊されたり変更されたりすると、OSが起動しないトラブルや起動後停止するなどのトラブルに見舞われる場合があります。この場合、Windows上でのウイルスワクチンは機能しません。DOSモードで有効なウイルスチェッカー用起動ディスクが準備してあれば試してみてください。ない場合は、ダメージの程度によっては一旦HDDをフォーマットし、OSのCDまたはリカバリーCDで再インストールする必要があります。
この他にも様々な原因が考えられます。多くの場合、前回の終了処理かそれ以前の操作中に何かのエラーが発生していたり、新たなソフトのインストレーションを行ったりしていて、それが起動の際にトラブルを起こす原因になっている場合が多い。「書き込みができません..」、「保護違反...」などのエラーが発生したら、すぐに再起動せず、前後の操作とメッセージの内容をメモしておくように心がけましょう。(または”ワトソン博士”などのシステムツールでログするのもよい。)メーカーの電話相談でも、ただ「起動しない」だけでは答えようがないのです。