パソコンのリスク管理

リスク管理の観点からパソコンを論じている文献は、筆者の知る限り残念ながら見当たりません。Windowsパソコンに関するトラブルがどの程度の頻度で発生しているのかも定かではありません。(開発元には、是非とも情報を公開していただきたいものです。) ユーザーは、自らの工夫によりパソコンの資産を守らねばなりません。 まさかの事故が起こってからでは遅いのです。わずかの配慮で大事な情報が救えます。ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、ユーザー・データ、ユーザー自身、各々の保護や安全性やについて、その実現のためのアプローチとテクニックを検討してみました。コマンド、ファイル名は半角で入力してください。(このページは予告なくなく変更されます。) 問い合わせはこちらまで

重要なファイルのバックアップ

大事なファイルを、ディスククラッシュ等で消失させた経験を持つ方も少なくないと思います。バックアップについては、最初から無頓着な人(他人事のように無関心な人)、最初は頻繁にバックアップしているのに、ファイルが大きくなってシステムが不安定になりかけた肝心な時に忘れてしまう人(笑い事ではない。)、人それぞれ考えが異なるようです。(性格に依存する部分が大きい。)定期的に大量データを保管する、バッチ処理中心の汎用機の世界と異なり、ワープロ・表計算・インターネット など 非定型・非定常的な処理(利用するパターンやタイミングが一定でない処理)が中心のパソコ ンの世界では、ユーザーが自ら工夫してデータを保護しなければなりません。重要なデータを扱うユーザーは、最初からRAIDシステム(HDD2台に同時書き込み機能を持つシステム)を購入した方がリスクは低くなり、後々のコストも安く抑えることができると思います。

しかしながら、すでに、大容量メディア(MO,CD-R、ZIPなど)を扱う周辺機器を持たない、HDD1台とフロッピー・ドライブとCD-ROMドライブのみのパソコンを使用しているユーザーはどうすれば良いのでしょうか。市販の文献等を見ても、大容量メディアのバックアップに関する技術的な情報は見つけることができますが、ファイルのバックアップのためにMO、CD-Rなどを追加購入するというのは、個人ユーザーによってはちょっと考え悩むところです。(マルチメディア・ファイルのバックアップに大容量メディアは必須ですが。) 大容量メディアが無くても誰にでもできる簡単なノウハウはあまり掲載されていません。例えば、フロッピーだけでも1.4MBまでのファイルが保管できます。それを越える容量のファイルでも”マイクロソフト バックアップ”、圧縮ユーティリティ、分割ユーティリティを利用することにより、保管可能なのです。(市販の製品を購入しなくてもパソコン誌のCD-ROMやインターネットのフリーウェア・ライブラリから入手できます。)

○バックアップの基本

1.同じファイルを、異なる、独立したメディアに保管する、というのがバックアップの原則です。
  -「重要性」からバックアップすべきファイルを決定(住所録.doc、期末決算.xls など)
  -「更新頻度」からバックアップするタイミングを決定(更新時、日毎、週毎、月毎、必要と感じた時 など)
  -「容量」から、将来の増分も含めて、必要な保管容量を決定(、500KB、1MB、3MB...)
2.メディアの最大保管容量と書き込み時間を考慮し実現可能性を検討する。
  フロッピーなら1.4MBまで約1分、CD-Rなら650MBまでXX分、待てないなら別のHDD...など
3.2を実行するための最も容易な処理手順を作成する。(バッチ・ファイル、タスク・スケジュールなど)
*必ず元ファイルと異なるドライブ、異なるメディアに保管してください。

ひとつのHDDを複数のドライブに分割使用している場合、クラッシュの際は両ドライブ共読めなくなる可能性があるので、干渉を受けない独立した他のメディア(例:SCSI HDD)を準備する方が良い。

○簡単なバックアップの方法(FDにコピーする場合のサンプル)

1.メモ帳などで下記のようなステートメントを作成してバッチファイルとして保管する。 (例:”backup1.bat”)
  copy c:¥フォルダー名¥ファイル名.拡張子 a:¥(特定のファイル)
  copy c:¥フォルダー名¥*.* a:¥        (フォルダー内の全ファイル)
  xcopy c:¥フォルダー名 a:¥ /s          (フォルダー内の全フォルダー+全ファイル)
2.1のファイルをタスクスケジューラに登録するか、デスクトップにショートカットを作成し更新後にクリックする。   

*インターネット関連のお気に入り(ブックマーク)とアドレス帳は、エクスポート機能を使って取り出せる。
 (メールやユーザー情報を一括保管できるフリーウェアもあります。)  
*容量の小さいファイルなら、インターネットメールかFTPでアップロードしておくという方法もあります。
 「システムツール」の「バックアップ」も使えます。(見つからない時はWin98のCD-ROMから追加要。)

○大きなファイルをFDに分割保存する方法(Windows98のバックアップを使用した場合)

1.スタートメニュー>プログラム>アクセサリ>システムツール>バックアップをクリック。
  (リムーバルメディアに関するポップアップが表示される場合は”いいえ”をクリック。ウイザードも閉じる。)
2.バックアップが起動したら分割するファイルのチェックボックスにチェック。(ウイザードを使っても良い。)    
3.”バックアップを保存する場所”の”a:¥ファイル名.qic”(3.5インチFD)を確認し”開始”ボタンをクリック。
4.バックアップ・ジョブを保存すると、”メディアをファイルバックアップデバイスに挿入...”が表示される。
5.フォーマット済FDを挿入し”OK”をクリック、コピー開始。メッセージに応じて次のFDを挿入...。
  
*あらかじめ充分な枚数のフロッピーを準備しておき、コピーしたらリストアに備えて連番をふっておく。 
   *リストア(復元)は1の”復元”タブから実行できます。(新しいファイルに上書きしないこと!)

○バックアップすべきファイル

1.自作ファイル
  自分で作成した重要な文書ファイル、データファイル、画像ファイルなど
2.システム設定ファイル・フォルダ
  -レジストリ(C:\Windows\User.dat、C:\Windows\System.dat)
  -システムバックアップ・フォルダ(C:\Windows\sysbackup)
  -その他の起動に必要なファイル(Autoexec.bat、Config.sys、Msdos.sys)

レジストリと System.ini、Win.ini は、システムバックアップ・フォルダに自動保存されます。(通常は新しい順に rb00x.cab という名前で5世代前まで保存される。現在のファイルは”レジストリ・チェッカー”を起動してバックアップすることができる。) 

○大容量メディア/リムーバルメディア

バックアップ作業の迅速化と正確化をめざすなら、やはり、大容量メディアを準備することをおすすめします。CD-R、CD-RW、MO、ZIPなど選択肢は豊富です。例えば、CD-Rは、他のパソコンのCD-ROMドライブでも読むことができるので、600MB程度までの大容量のデータ交換に最適です。(リライトするならCD-RW。ただし、書き込みが無制限にできるわけではない。直射日光に当たらないところに保存し100回程度の書き込みをめやすとしよう。)バックアップだけでなく、汎用性(他の利用目的)、容量、読み書き速度、接続方法などを考慮して決定してください。

●連続稼働時間の配慮

これもユーザーの性格に依存するところが大きいのです。真夏日にもかかわらず、2日間平然と電源をオンにしたまま、HDDクラッシュを招いた例があります。(この種のユーザーは当然バックアップなど考えていません。) 連続利用可能時間については、メーカー製品でも解説書やカタログに記載がありません。注意しながら使用するしかないのです。サーバー用マシンとして製造されているモデルならともかく、普及モデルはどれも同じような、東南アジア製や台湾製の省コスト志向の部品が多く使われており、決して耐久性に優れた構成ではありません。HDD用ファンを追加するとか、ケースファンを高回転型のものに取り替えるとか、それなりの工夫をしてさえ、連続稼動させれば発熱しトラブルを起こす可能性は高くなります。使わない場合はスタンバイ状態にするか終了するか、とにかく、半日に1度は停止させ休ませてください。筆者の持論ですが、ユーザ一のライフスタイルに合わせ、食事時間や睡眠時間は休ませるのがよろしいかと思います。

なお、スクリーンセーバーは、セキュリティを維持し画面の焼きつきを防ぐための機能であり、通常のアプリケーションと同じようにパソコン内のリソースを消費するため、休ませていることにはなりません。スクリーンセーバーの種類によってはCPUの使用率が100%近くまで上昇し、CPUの寿命を縮めることになりかねません。 BIOSのパワーマネジメントの設定とWindowsの省電力機能(コントロールパネルの「電源の管理」で設定)を効率よく利用して、使っていないのにCPUやHDDに長時間電流を流し続けることは避けてください。(パソコンの寿命を伸ばすことにもなります。) また、矛盾するように思われるかもしれませんが、頻繁に電源をオン・オフしてWindowsを再起動するのも問題です。再起動時に行われる膨大な書き込み処理のため断片化が進行し、筆者の個人的見解ですが、エラーが発生率が上がるように思います。

その他、連続稼動中に注意すべき事項を挙げておきます。

○周辺機器の温度

 -モデム、ルーター(ほとんど電源を落とさないため熱くなるし、雷サージの影響も受けやすい。)
 -無線LANアダプタ(特に放熱し難い小型のモデル)

○全体の消費電力過

家庭では、30A、50Aが主流と思いますが、エアコン、電子レンジ、掃除機、冷蔵庫などの消費電力の上限が高い家電が同時稼動すると、突然ブレーカーが落ちることがある。家電が壊れることはまずないが、このとき、パソコンは最もダメージを受けやすい。再起動した再に、正常に起動せず英語のエラーメッセージが表示されたら、メッセージの内容に従って処理してください。(まず、セーフモードで起動し、主幹部分に異常がないことを確認後、通常起動してみるのが無難である。)

○室温の上昇

ちょっと外出するので、エアコンは切ったが、パソコンはそのまま。この間に、重いスクリーンセーバーが起動し、CPU使用率が上昇し、結果的にパソコンのケース内温度が上昇します。原始的ですが、パソコンに扇風機の風を当てるのは大変効果的です。

●負荷の少ない使い方/衝撃を与えない使い方

大量のデータ処理や通信や印刷などの複数の重い処理を同時に行うなど、一時点に負荷を集中させる使い方は避けなければなりません。ソフトウェアの世界には依然として、「不具合」と「相性」が存在してます。(開発者の方を悪く言うつもりはありませんが、ソフトウェア開発技術の進歩はハードウェアと比較すると10年以上遅れています。最初から完全なプログラムは作れない、ということでしょうか。) また、Windows Me/98 は、完全なマルチタスク環境を実現しているとはいい難い側面があります。どうしてもプログラム同士の干渉やリソースの取り合いが起こっているように見えます。(筆者の経験では、特に”システムリソース”が不足する場合が多いように感じます。) 不安定なソフトは、使わないこと、使うのであれば、他のソフトとの同時使用は極力避けるべきです。そのような問題の多いソフトは、WindowsのFAQのトラブル集を見れば察しがつきます。筆者の経験では、Windows環境では、印刷や通信を伴う処理を行っている際の負荷が大きく、他のアプリケーションへの影響度が高いように感じます。特に、IEやMS Officeを使用する際は、いかにメモリーを多く搭載していようとも、他のアプリケーションは起動しないように配慮することをおすすめします。

○印刷によるシステム負荷を減らす設定

1.”マイコンピュータ”>”プリンタ”を開く
2.通常使用しているプリンタを右クリック、”プロパティ”>”詳細”タブを開き”スプールの設定”ボタンを押す
3.”○印刷ジョブをスプールし...”と”○1ページ目のデータを...”をチェックして”OK”

また、フリーズした際の処理も重要です。”CTRL+ALT+DEL”が指にしみ付いている方も多いと思いますが、これは非常に危険な処理なのです。まず、生きているのか(ゆっくり動いているのか...これが結構多い)フリーズしてしまったのか、ようく観察してください。短気なユーザーはこれを怠り、障害を招くことが多いのです。

-”CTRL+ALT+DEL”で”プログラムの強制終了”ウインドウが表示された場合

 再度”CTRL+ALT+DEL”は絶対に押さないで、”応答なし”のプログラムを終了させてください。

-”CTRL+ALT+DEL”で何も変化がないように見える場合

1.Windowsキーを押してしばらく待ってください。(Winキーがないキーボードの場合はマウスで”スタート”をクリックする。) ゆっくり動いていれば時間はかかるがスタート・メニューが表示され、通常の終了処理が可能です。(非常にゆっくりとですが。)

2.”CTRL+ALT+DEL”も効かず、Windowsキーも効かなかったら、ケースに”RESET”ボタンがある場合はそれを押してください。
電源オフは、”電源を切る準備が...”のメッセージが表示されている場合以外は、システムにおもいきり衝撃を与えるので極力避けてください。 ゆっくり動いている(多くの場合、CPUが100%稼動している)ことに気づかずにシャットダウンしたり電源スイッチをオフにすると、書き込みの途中でHDDにショックを与え、書き込みが完結せず矛盾が生じ、結果として重大な障害が発生する可能性があります。この危険性についてはパソコンが世に出てから今日まで根本的に変わっていません。OSが複雑になっている分ダメージは大きくなると考えた方がよいでしょう。(この数年、ハードディスクの容量や転送速度は急激に向上していますが信頼性は変わっていません。)

○雷サージ

雷が起こると、電磁誘導により電力線や電話線に「雷サージ」と呼ばれる異常な電気の流れが発生します。このためターミナルアダプター(TA)やダイヤルアップルーターの故障が多発します。これらの機器が故障してしまうとインターネットへの接続や電話機の使用はできなくなってしまいます。(コンセントとモジュラージャックに接続されている機器に異常電気が逆流しダメージを与えるためです。)モデムを内蔵したパソコンの場合は、パソコン本体も故障する可能性があります。雷サージは「ピカッ」と光る空中放電でも発生しますので、雷の音がしないからといって安心はできません。これらの被害を防ぐには「雷サージ防護機」(数千円程度で購入可能。)や対応している電源タップを装備するのが有効です。

●起動時・使用時の配慮

突然起動できなくなった、というトラブルはけっこう多いように思われます。起動時には、膨大なファイルの読み込みなどのセットアップ作業が実行されます。1箇所でも読み込みが失敗すると停止してしまう場合もあります。据え置きタイプであれ、ノート型であれ、電源をオンしたら絶対に動かしてはなりません。起動中の電源オフ、リセット、強制終了も絶対にしてはなりません。その他、次のような配慮をしてください。

○室温が10度以下の場合、部屋を暖めてから電源オンする。(20度以上が理想。)
○電源切断後に再度電源投入する場合、必ず一定時間(30〜60秒程度)休止する。
○HDD使用中(読み込み中、書き込み中)に振動しないように注意する。
○電源オン/オフ、HDDのオン/オフを極力少なくする。
○設置してある部屋で煙草を吸わない。(タバコのヤニはドライブやファンの故障を誘発する。)
○パソコンの上や近くでお茶を飲まない。
○スプレー類も使用しない。

●設置環境の整備

パソコンの大敵はほこり、熱(高温)、水分(高湿度)、静電気および振動です。ケースやCPUの冷却ファンにほこりがたまれば回転数が落ちて冷却能力が弱まります。また、直射日光のあたる窓際にケースを設置すれば当然中の温度は上昇し、使う前からハンディを負うことになります。標準のHDDは通常50℃程度までの環境での使用しか保証していません。仮に室温30℃とすると電源オンすればすぐにケース内は40℃を越え、ケースファンの性能と使い方によっては、HDDは簡単に50℃に到達します。(メーカー、機種により差はありますが。) この状態で直射日光をあてることはまさに自殺行為です。

水分は、腐食を進行させショートによるトラブルの原因となります。
キーボードにコーヒーをこぼしてパソコンが誤作動したり、マザーボードに付いた水滴で起動しなくなったりします。また、静電気が溜まると、電源が落ちないなど誤作動の原因になるばかりでなくほこりを吸い寄せるという悪循環を招きます。筆者のかつての愛機も、終了処理を行うと”Windowsを終了しています...”のロゴ画面で停止し、マウスに触れると電源が落ちる場合がありました。また、設置場所を変えたら、起動の際にHDDやCD-ROMを認識できないことが多くなった、という経験もしています。いずれも、部品の”相性”だけでは片付けられない現象です。電子機器が複数台設置されていれば必ず互いに影響を与えます。電源タップが近すぎるための外乱ノイズの発生なども考えられます。 できるだけ、電磁波などを放出する他の電化製品(携帯電話、TVなど)から隔離し、アース線はしっかりと繋いでください。法外な高周波電波が発生するところや、そのような電波を発生するトラックなどの車両が通る道路際の部屋に設置しフリーズした例もあります。

静電気取りブラシなどのツールも利用してみてください。簡単な静電気取りの方法は、パソコン本体裏面の金属部分(ネジや金属フレーム)に手を触れてみることです。
ケース内温度、CPU温度、ファンの回転数はモニターツールが付属していれば、時々監視することをおすすめします。

ノートPCの場合は、各メーカーがそれぞれ放熱・耐熱技術を導入していますが、やはり熱くなったら要注意です。長時間使用することはできるだけ避け、放熱パッドを敷くなど配慮したほうが良いでしょう。

また、人の歩行や車両通行によって頻繁に振動する場所には、絶対に設置しないでください。HDDへの書き込みの最中に強い振動が発生すると、記録面にヘッドが触れてしまいその部分が不良セクタになってしまいます。振動が伝わらないようなラック、棚等に設置するよう心がけましょう。本体と周辺機器の通気孔の付近は十分に空けてください。前述のとおり、タバコの煙(ヤニ)にも注意しましょう。

パソコンの寿命に影響を与える場所をまとめておきます。

○温度・湿度の高いところ
○ホコリの多いところ
○海が近いところ
○車の通行が多いところ
○硫黄の匂いのするところ
○台所と同じ部屋のところ

●クリーニング

○本体

本体、周辺機器の通気口、ファンはほこりが溜まりやすい場所です。設置場所により汚れ具合は異なりますが覗いてみるとよくわかります。外部から、掃除機や綿棒等で掃除して取り除いてください。特にファンの回転軸周辺は溜まりやすい。内部に関しては、定期的にカバーを開けて掃除機等でクリーニングしてください。ファンのほこりはケース内温度を上昇させる最も大きな原因になります。

○モニター

パソコン本体以上にほこりを吸い付けるのがモニターディスプレィです。特にブラウン管を使用したモニターの上部と画面にはほこりが溜まります。専用のクリーニングキットや柔らかい布でクリーニングし静電気を除去してください。背部の放熱孔のほこりも掃除機で吸い取ってください。
。がんこな汚れはウエットティッシュなどを使用してください。

○マウス

マウスとマウスパッドも汚れやすい。特に、ボール式マウスはボールだけでなく中の2、3本のセンサー軸にこびり付いたゴミを、センサーを傷つけないように、落としてください。(かなり頑固にこびり付いているかもしれません。)

○キーボード

キーボードは汚れやすい周辺機器ですが、残念ながら掃除をするユーザーは極めてまれです。カバーを付けていないキーボードはほこりの蓄積により故障する場合があります。各々のキートップは全て取り外すことができます。手元に配列表があれば、まず取り外し、本体側をブラシや掃除機で清掃してください。次に各々のキートップは、洗濯袋に入れて洗ってください。乾いたら配列表に基づいて差し込んでください。(キーボード認識エラーのトラブルは意外に多い。)
 
その他、CD-ROMドライブ、FDDも汚れやすい部品です。専用のクリーニングキットを購入し定期的にクリーニングするよう心がけましょう。

●部品の消耗と交換
 
ファンなど物理稼動する部品は全て消耗します。運良く故障せずに役目を終えるパソコンもあるでしょうが、いずれかの部品を交換することによりさらに延命できる場合もあります。消耗しやすい部品と症状を列挙しますので、異常が発生したらその消耗度を疑ってみてください。

○CPUファン
     CPUのオーバーヒート
○ケースファン
     ケース温度の上昇、回転音の増大、異常音
○フロッピーディス・クドライブ(FDD)
     FDDランプが点灯したままフリーズ、読み出し時間が異常に長い
○CD-ROMドライブ
     読み取り不良、異常なイジェクト、イジェクトしない
○電源・電池
     電源が入らない、電源が落ちない、電圧低下、内部が燃えた(焦げた)、日付エラー
○ケーブル類
     ドライブを認識しない、データ送受信エラー 

●プリンターの管理
 
まず、電力消費量が意外に大きいので消し忘れに注意しましょう。(省電力モードやACPIなど対応していない製品がほとんどです。)
プリンターの性能は最近急激に向上し、1万円程度の製品でも、写真と同等の品質で出力できるようになってきました。(故障してメーカーの技術員をコールすると2万円以上かかってしまう場合もあり。) しかしながら、個人ユーザー向けの主力機であるインクジェット型のプリンターは、パソコン本体より消耗が激しい周辺機器です。(物理的に動く部分が多い機器は磨耗が激しい。) 特に、大量出力・画像出力の頻度が高い使い方をするユーザーはインクの消耗、ノズルの目詰まりに気をつけ、時々クリーニングを行う必要があります。筆者は、インクをセットしたまま1年間使用せずにノズルがつまり使えなくなった例、使用期限が4年過ぎたインクをいまだに使っている例を知っています。あたりはずれはあるかもしれませんが、とにかくプリンターを長持ちさせるコツはクリーニングです。解説書に記載されているノズル/ヘッドのクリーニングおよびクリーニング用紙を使用したフィーダー/プラテンのクリーニングを定期的に行ってください。使用しない時はホコリよけとなるソフトケースまたは布類をかけておき、長期間使用しない場合は(最近の製品は長期間使用しない場合の対処法を考慮していないように思われる)、インクをはずしクリーニングして保管しておく。(ただし、一度外したインクは、また使える場合もあるが、使えないと思った方がよい。) 
さらに、インクジェット・プリンターの印刷用紙は湿気や直射日光に弱く変質しやすいので、使用しない分はトレイに放置せず、購入時の袋に密閉保管するよう心がけましょう。

●輸送中の事故への対処
 
パソコンは精密機器です。引越しなどの理由で、運送会社の「XXX便」を利用して移動する場合もあるかもしれません。S社などは受注伝票上に「精密機器」という種別があり、通常の「ワレモノ」と異なる取り扱いをします。この会社では、「精密機器」の荷物については、振動の影響を減少させるため、仕分けの際のベルトコンベアの速度を落としたり、専用のトラックを使用したり、動かす時間帯を限定したりして配慮しているそうです。実際にどの程度効果があるかわかりませんが、依頼主から見ればかなり安心できるのではないでしょうか。輸送中にダメージを受けるケースはけっこう多いのです。(人の手を経由して処理されるため注意しても事故はなくなることはないと思います。) 個人の場合は、頻度も少なく通常は保険をかけるなどいたしません。(30万円のパソコンで300円程度の保険料なので、加入しておくことを強くおすすめします。)

筆者も経験があるのですが、輸送中に受けたと思われるダメージを発見したら、まず運送会社に連絡し、専門部署の担当者にダメージの様子や症状を明確に伝えてください。良心的な会社であれば、保険に加入していなくとも、後日修理費用を請求すれば支払ってもらえるようです。ただ、会社により対応が異なりますので、高価なパソコンを運ぶ場合は、あらかじめ事故が発生した場合の処理について問い合わせて確認しておいた方が良いでしょう。
購入時の梱包材を捨ててしまった場合は、パッキングの際に特に注意してください。落下による衝撃で受けやすいダメージは、ケースの破損やHDDの内部破損です。ケースの破損は、発砲スチロール等の梱包材を入れてダンボールとの間に実質的な隙間を作ることにより防ぐことができます。HDDは非常にデリケートな機器です。衝撃に弱く、専用のデリバリー・ケースも販売されているほどです。パッキングに不安があるなら、HDDなど振動や衝撃に弱い部品だけを取り出してハンド・キャリィすることをおすすめします。
 
●著作権の遵守
 
ソフトウェアの使用許諾契約書を最後まで読んだことがありますか? 特に複製や保証期限についての記述は一度読んでみることをおすすめします。複製禁止ソフトウェアをネットにアップして公開すれば、親切心からであれ営利目的であれ犯罪です。全ての情報には必ず著作権が付いている、と考えた方がよいでしょう。特に、外国の企業や外資系の企業は、著作権に関しては非常に厳しいのです。そのような企業が販売しているソフトウェアには特に注意しましょう。

1.ソフトウェアを複数のパソコンにインストールする際は使用許諾契約書を確認する。
2.著作権の付いているプログラム/ファイル(含音楽、映像、画像など)やその旨が明記されている情報(含HP、書籍など)をHPへアップしたりメールしない。
3.CD-R、CD-RWで市販のCDをコピーしない。
4.パソコンを譲ったり下取りに出す場合は、インストールされているソフトウェアの利用者変更登録を必ず行う。(アップグレード版が含まれる場合は、以前のバージョンも忘れずに。)

○ソフトウェアのキー(ID)を忘れてしまったら

正規のユーザー登録をしているなら迷うことはありません。発売元(たとえば、「オフィス」シリーズならマイクロソフト社)のサポートセンターに連絡をするべきです。新規に製品を送ってくれるなど、迅速に対応してくれるはずです。(旧CDを送り返すことも忘れずに。)
 
●健康への配慮

○基本的配慮

健康に悪いと言われながらついつい長く使ってしまうのがパソコンです。一般常識として、モニターをこんなに近くで見るとか、何時間もキーボードを打ち続けるなんて、健康に良いはずないんですが...とりあえず、少しは健康に気をつけてみましょう。

1.長時間連続して使わない。
  1時間毎にとにかく休む癖をつけ、遠くを見るとか、肩を回すとか、反り返るとか、歩くとか...

2.OA用イス(肘掛付き)とラックを使い正しい姿勢で。
  無理な姿勢で使用するとそのまま固まり気がつくと痛い。(夢中で使ってるときは感じない。)

3.モニターの配置と調整を正しく。   
  モニターはやや斜め上向き、目線はやや10度程度下向きの位置で、70〜80cm離す。
  特に妊娠中の方は腹部に電磁波を当てない位置で。
  モニターの輝度、色温度などの調整をまめに。(疲れ方がずいぶん違います。)

4.大きめのモニターを使う。
  視力の弱い人は大きめのモニターを使い解像度/フォントの調整など適切に。
  入力作業が長い人は見やすい角度の書見台なども準備して。            

5.マウスは定期的に掃除を。
  カーソルが思うように動かないと神経に良くない、イライラ、ストレスの元。ボール式マウスは定期的に清掃してください。

○ドライアイ

ドライアイは、涙の量が少なくなったり、涙本来の働きが低下することによって、眼の表面に傷ができる病気である。パソコンなどのディスプレイを使って仕事をするVDT(Visual Display Terminal)作業者などを中心に増加している。女性およびコンタクトレンズ使用者がドライアイになりやすい傾向にある。

最近のドライアイに関する実態調査結果では、オフィスでディスプレイを使用して仕事をする人のうち、約3分の1(31.2%)がドライアイと診断された。ドライアイの恐れがある人(43.8%)を加えると、7割以上がドライアイの症状を訴えているそうである。

○VDT 症候群

最近、サラリーマンに多くみられ、パソコンを使った長時間作業により、目の疲れだけでなく心身まで疲労や異常が現れる病気である。単なる疲れではなく、目の病気(近視・老眼)、合っていないメガネ・コンタクト、悪質な作業環境(エアコンの効きすぎ、不適切な照明など)が原因の一つとなり、目がかすむ、チカチカする、充血する、目の奥が痛い、まぶたが痙攣する、まぶしい、涙が出る、などのきつい症状となる場合が多い。次第に、頭痛、耳鳴り、首や肩のこり、手足のしびれ、足腰のだるさ、不眠などの症状に発展する傾向が高い。

まず、問診・検診で、目のどこに異常があるかチェックし、メガネ・コンタクトを正しく合わせる。眼科ではなくメガネ屋で検診し購入した場合は、眼病に対する配慮がされないため(治療せずにメガネを販売しようとするため)、逆効果となることがある。作業環境の改善も検討する。モニター画面と目の距離は、やや広めに 40〜70cmは開けたい。視線はやや下向きに、背筋は背もたれで支えられるように、両足裏全体が着地している姿勢にする。照明は明るめに、休憩は1時間に約10分、エアコンの風が直接あたる場所に配置しない。

とにかく、目を休ませる工夫をすること、ストレッチなどで身体を伸ばす習慣をつけること、さらに週末のスポーツは予防効果がある。症状によっては、整形外科や精神科での治療も検討する。