ビギナーのための基礎講座

パソコンのビギナーの方に、使う前にまず知って欲しいことをまとめました。ビギナー向けですが、パソコンのテーマなので、やむなく一部専門用語を使用して解説します。1ヶ月使用したらこのサイトの他のページも参照してみてください。(このページは予告なく変更されます。)問い合わせはこちらまで


*パソコン/インターネットを愛する皆様へ!

 ビギナーにとって、パソコンは決して簡単な機器ではない。簡単でないものを、さも簡単そうに宣伝する販売店やメーカーにも責任はある。しかし、購入してしまえば自分の資産であり、他の電子機器と同様、自分で面倒を見るのが当然である。

 最近のインターネットのビギナー向け掲示板やフォーラムを閲覧すると、自ら調査・研究する努力をせずに、一方的に質問を投稿してくるユーザーが目立つ。回答者の多くは、彼らの代わりにインターネットを検索したり、実際に操作して再現するなど、時間をかけて回答を作成することが多い。手馴れた回答者は、質問を見ると、投稿者がどの程度努力をしているかがわかってしまうことがある。残念ながら、日本のユーザーの多くは、ハード/ソフト購入への初期投資は行うものの、継続的なスキル習得のためには投資しない。(多くの企業ユーザーもそうである。)このようなユーザーは、他人に訊ねたり雑誌から拾った断片的な知識でその場を凌ごうとするため、知識を体系化できず、常に一から全て教えてもらわないと先へ進めなくなってしまう。

  また、プロバイダのサイトを見ればわかる事や通信業者に問い合わせるべき事を、パソコンメーカーや事情を知らないエンジニアに質問して顰蹙をくらうなど、混乱して交通整理がまったくできなくなってしまう。パスワードの忘却など、その典型である。自分のパスワードが何か、どうすれば変更・再発行ができるのか、分かっていて欲しい。このために仕事が進まず憤りを感じているエンジニアの気持ちを考えて欲しい。

 わからない、できないからといって、「お金を払いますからお願いします。」という一方的な頼み方も困る。対応するエンジニアは、自らの努力で習得した専門知識を使って、お客様を指導しながら、より高いレベルのサービスを提供し、それに見合う報酬を得たいと思っている。「便利屋」ではないのである。自分の担当するお客様は、せめて基本用語や自分の保有するパソコンの仕様ぐらいは正しく伝達でき、提供するサービスの価値を正しく評価できるユーザーであって欲しい、と願っているはずである。

 インターネットが利用できるのに、なぜ検索エンジンで調べようとしないのか、なぜ「オプション」を開いて隅々まで研究しようとしないのか、なぜビギナーを卒業する努力をしないのか、なぜもっと効率的な使い方を見つけようとしないのか...たとえば、インターネット・メールに関するビギナーからの問い合わせのほとんどは、「ツール」の「オプション」か「アカウント」を見て変更すれば解決できる。必要な設定のほとんどはそこに集中しているのであり、一度問い合わせて場所がわかったら、回答者に何度も「ツールのオプションのxxxを開いて...」と言わせないで欲しい。表示されている意味がわからなければ、解説書ではなく「ヘルプ」を開いてその場で理解してください。Windows のユーザーインタフェースはそのためにある。

 ビギナーだからこそ、パソコンの使い方やメンテナンススキルの習得のために努力する必要がある、ということを自覚していただきたい。ビギナーとプロの差はそれだけである。


●パソコンの歴史

○ノイマン型コンピュータ(汎用コンピュータ)の誕生

ビギナーには難しいかも知れないが、まず、汎用コンピュータの起源について記述しておきたい。

現在のコンピュータのほとんどは、プログラムをデータとして記憶装置に格納し、これを順番に読み込んで実行する「ストアドプログラム方式」(プログラム蓄積方式)を採用している。これが、現代のコンピュータの起源と言われるノイマン型コンピュータである。
この方式は「コンピュータの父」とも呼ばれるアメリカの数学者、ジョン・フォン・ノイマン(John von Neumann)によって1946年に提案された方式で、世界最初のノイマン型コンピュータは1949年にイギリスで開発された「EDSAC」である。もちろん、この時代にはパソコンは姿も無く、コンテナを組み合わせたような大きさの汎用コンピュータの話である。

1942年にアメリカで世界最初の(電気式)コンピュータである「ABC」が開発されたが、当時のコンピュータは真空管の配列や配線が計算内容をそのまま反映したものになっており、別の計算を行なうためには配線をすべて変更しなければならず、著しく汎用性に乏しかった。ノイマンは、プログラムをハードウェアから独立させてデータとして外部から与え、汎用のハードウェアでこれを実行させる方式を発表した。これがノイマン型コンピュータであり、ソフトウェア(プログラム)という概念もこのとき誕生した。

ノイマンは、自身もノイマン型コンピュータ「EDVAC」の開発に関わっていたが、チーム内のトラブルが原因で開発が遅れ、世界初のノイマン型コンピュータの座は、イギリス(ケンブリッジ大学)のモーリス・ウィルクス(Maulice Wilkes)らが開発した「EDSAC」に奪われてしまった。実は、ノイマンはEDVAC開発計画には途中から参加しており、プログラムを内蔵するという基本設計は、プロジェクトに当初から参加していたジョン・エッカート(John Presper Eckert)とジョン・モークリー(John William Mauchly)によって考案されたと言われている。

EDVACは軍が資金援助しており、軍事機密として開発されていたため、開発メンバーは特許や論文を通じて詳細を発表することはなかったが、ノイマンはメンバーに相談もなくEDVACの論理的側面をまとめた論文を自身の名前で発表してしまった。このため、一般的には、この方式はノイマンの着想によると認識され、世界中に広まっていった。

この後、汎用コンピュータは、大規模な国家プロジェクトの中で、また、大企業の合理化プロジェクトの中で発展していく。日本でも、1960年代から大企業や官庁を中心に急速に浸透していくことになる。

○パソコンの誕生

パソコン(パーソナルコンピュータ)は、文字どおり個人の情報処理を支援するために開発されたコンピュータである。1960年代に東京オリンピックなどをきっかけに普及した汎用コンピュータの利用形態は、当時は非常に高額であったこともあり、さまざまな部門でお金を出し合って共有する使い方が一般的であった。まして一般ユーザーが、自分の趣向に基づいて好きなように使用することなどできるはずもなかった。当時のコンピュータは、専門知識が無ければ起動することさえ難しかった。

その後、ハードウェア技術の革新により小型化と低価格化が進行し、一般ユーザーでも使用できるOSやアプリケーションも開発され、家庭の電源で使用できる個人向けのパソコンが販売されるようになった。各社からさまざまな仕様のパソコン製品が発売されたが、1980年代に入り、「IBM PC」や「Macint○sh」が発売され世界的にヒットしスタンダードとなった。他のパソコン製品は徐々に淘汰されて、現在では「DOS/V」(日本では当初、「DOS/V」と「NX」を区別していた)と「MAC」という2つの基本仕様に基づく製品が主流となった。(DOS/Vの仕様は公開されており、個人でも製作することができる。)以前のパソコンと異なりどちらも性能と使いやすさは格段に向上している。ビギナーがまず購入し、操作することになるパソコンは、このいずれかのタイプであろう。(参照:「日本のコンピュータの歴史」

○ワープロとパソコン

日本のパソコンの発展は米国のそれとは異なる部分がある。その一つが、パソコンで使える「カナ漢字変換」機能の開発が難しかったために、まず、変換に優れているワープロ専用機が浸透していったことである。初めてパソコンを使う場合に、理解できないのが、キーボードに刻印された特殊記号や目的のわからないボタン類である。これらが、多目的利用を可能にし、ワープロ専用機を越えてきたパソコンの発展の経緯を物語っている。

日本語のテキスト入力と印刷を目的とした初期のワープロには、オンライン(通信機能)や表計算などの機能は含まれていなかった。ハード自体がワープロ専用の仕様になっていたため、キーボードなど極めてシンプルであった。一つ一つのキーはワープロの使い方にのみ合わせて作られ、Fキー(機能キー)も12個など必要なかった。(F12 というキーは主にオンライン端末機で使われていた。)

ワープロは、わかりやすさと優れた漢字変換効率で、美しい文書を好む日本人にはすぐに受け入れられた。最近のワープロ専用機は、レイアウトや画像処理など多彩な機能も付加され、専用機としてはいまだに高い評価を得ている。しかし、ユーザーが覚醒するにつれて、「さまざまなソフトを使いたい」、「XX社の周辺機器を使いたい」、「インターネットに接続したい」といったニーズが生まれてきた。これらを1台の機器で実現するには、メーカー独自の規格で開発し限定されたソフトしか稼働しないワープロ専用機では不可能であった。パソコンもさまざまな規格のものが混在しており、まず、ハードウェア(本体、周辺機器)、ソフト(OS、かな漢字変換、アプリケーションなど)、通信機能(通信方式、ブラウザなど)の規格を統一し、さまざまなベンダーがその規格に合わせてパソコン、ソフト、周辺機器を製造することが必要不可欠と考えられるようになった。

これを実現したのが「DOS/V」パソコンである。DOS/V パソコンの特徴は、専門知識の乏しいユーザーでも、部品を購入して組み立てることができ、その工程を通してコンピュータの構造や仕組みを理解でき、拡張も容易なことである。DOS/Vパソコンの誕生、その後のCPUやメモリの技術革新、インターネットの一般ユーザーへの浸透などにより、専用機のシェアは徐々に減少し、さまざまなアプリケーションの稼働する現在のパソコンの世界が急激に広がることになった。

○パソコンの未来

今後、パソコンの機能は、モバイル機器や家電に移植され、電子機器のほとんどがネットワーク化されるだろう。パソコン自体は、年々、技術革新により、高速化・大容量化され、特にインターネットやマルチメディア関連技術が充実するだろう。Windows は、OS としての進化を続けるが、新しい OS も共存し、インターネットをベースとして大規模なネットワークが構成されるようになるだろう。まずは、次期ウィンドウズ、「ビスタ」に期待したい。


●まずこれだけ覚えよう

○まずネガティブな考えを捨てる

かなり以前の使い勝手の悪いパソコンで苦労した経験や「トラウマ」を持つ中高年層は、古い記憶のとおりに、最も非効率的な使い方をする傾向が強い。特に、Windowsの基本教育を受けていないユーザーは、昔のパソコンの伝統的な操作手順で最新のパソコンを扱おうとする。わざわざ、全画面にして他の機能が見えないようにし、印刷もわざわざアプリケーションを起動してファイルメニューから実行する。人間の頭脳には、苦労した(悪い)記憶が優先的に残るため、この種のユーザーは、最新のユーザーインタフェースを使えばはるかに簡単なことが、なかなか理解できないようである。Windows の基本教育を受講して欲しい。

まず、「できない。」や「できるかどうかわからない。」という観念を捨ててください。ビギナーが「できるだろうか?」と考えることは全てできるはずである。最初から、どうやったらできるか、をマウスを操作しながら考えてください。それができたら、もっと容易にできる方法を見つけてください。これも必ずあるはずである。いくら探しても見つからなかったら右クリックしてみてください。(最初から右クリックしてください。これが最も簡単な方法である。)

次に、Windows で使用する次の基本用語を覚えてください。これらがわからないと講習を受けることも、まともに問い合わせを行うこともできず、問い合わせても回答者に不快感を与えるだけである。次にそれぞれの用語の意味と操作を覚えてください。

○基本用語と基本操作

  1. ハード(ウェア)、ソフト(ウェア)
  2. マウス、キーボード、テンキー、機能キー
  3. IME(日本語入力システム)、半角/全角、Shift、Alt、Ctrl
  4. ハードディスク(HDD)、ドライブ、フォルダ、ファイル、拡張子
  5. BIOS、OS、ドライバ、アプリケーション、ユーティリティ
  6. クリック、右クリック、ダブルクリック
  7. ドラッグ&ドロップ、カット&ペースト(コピー、切り貼り)
  8. デスクトップ、スクリーンセーバー、スキン
  9. アイコン、ショートカット
  10. タスクバー、スタートメニュー
  11. コントロールパネル、設定
  12. ヘルプ(F1)、検索
  13. プロパティ(属性)、画面のプロパティ、システムのプロパティ
  14. ツール、オプション、フォルダオプション、インターネットオプション
  15. エクスプローラ、ブラウザ、インターネットエクスプローラ、メーラー、アウトルック
  16. 起動/再起動、ログイン/ログアウト
  17. ユーザー(ID)、アカウント、メールアカウント、パスワード
  18. アップグレード、アップデート
  19. アップロード/ダウンロード
  20. インストール/アンインストール
  21. チェックディスク(スキャンディスク)、ディスクデフラグ(デフラグ)
  22. クリップボード、 Print Screen、 Alt + Print Screen
  23. Ctrl + Alt + Delete

○こんな質問に対応してみる

  1. IMEのプロパティを開いて、システム辞書に「顔文字辞書」を追加してください。
  2. IMEのプロパティを開いて、「じ」を「ぢ」に変換できるようにしてください。
  3. マイコンピュータの「ツール」の「フォルダオプション」を開いて、ファイルの拡張子を表示させてください。
  4. 画面のプロパティを開いて、スクリーンセーバーの待ち時間を30分に設定してください。
  5. システムのプロパティの「デバイスマネージャ」を開いて、DVD/CD-ROMドライブの名前とドライバのバージョンを確認してください。
  6. システムのプロパティの「システムの復元」を開いて、システムの復元を無効にしてください。
  7. この解凍ソフトをダウンロードしてインストールしてください。
  8. ユーザーアカウントを開いて、Windows 起動時のアカウントにパスワードを設定してください。(パスワードを削除してください。)
  9. インターネットエクスプローラを開いて、ウインドウのコピーを取り、「ペイント」を起動して貼り付けてください。
  10. インターネットエクスプローラで画像を表示し、デスクトップの背景に設定してください。

●パソコンの仕組み
○パソコン本体の構造

最近の技術革新により、パソコンは能力も向上し大変使いやすくなった。これは、上述のように、構成部品や接続インタフェースの仕様の標準化が進行し、ユーザーが簡単に利用できるソフトウェアが提供されたためである。
デスクトップ型のDOS/Vパソコンのケースを開くと、次のような部品から構成されていることがわかる。一つ一つの部品を覚える必要はありませんが、データを保存するハードディスクドライブ(HDD)、フロッピーディスクドライブ(FDD)、CD-ROMドライブ、USBポートくらいは覚えてください。

構成要素・部品
機能・役割

ハードウェア

ケース ハードウェアの保護と電源インタフェースの提供
マザーボード(システムボード) 他のハードウェアとの接続
電源 他のハードウェアへのパワーサプライ
CPU 演算処理(人間の頭脳に相当)
メモリー ワークスペース(作業域)の提供
ハードディスクドライブ(HDD) BIOS以外のソフトウェアとユーザーデータの保存
CD-ROMドライブ、DVDドライブなど CD-ROMの読み込み(書き出し)
フロッピーディスクドライブ フロッピーの読み込みと書き出し
モデム 電話回線への接続、FAXへの出力
カードスロット 機能拡張のためのカードを装着
LANアダプタ ルーターやモデムへの接続
ソフトウェア BIOS 初期起動と接続される機器・カードとの入出力の管理。
OS システムの起動と終了および全ての構成要素の管理。
ドライバ 接続機器をOSやアプリケーションが使用可能にする。
アプリケーション ユーザー用ソフトウェア
ユーティリティ OSやアプリケーションを補完するツール群

○必要な周辺機器

まず、パソコン本体だけでは何もできないので、次のような周辺機器を取り付けなければならない。

1.ディスプレィ(モニター)
本体での処理結果を表示するモニターのこと。CRT(ブラウン管方式)や液晶方式などがある。一体型やノート型の場合は、あらかじめケースに組み込まれている。

2.プリンタ
本体での処理結果を印刷する機器のこと。美しいが印刷速度の遅いインクジェット方式や印刷は高速だが高額なレーザー方式などがある。接続は、パラレル、USB、LANなどがある。

3.キーボード
テキストの入力および操作卓の機能を提供する入力装置。キー配列により、109、112、101(英語) などの種類がある。接続は、PS/2 と USB の2つがある。PS/2接続のポートは、マウスと同じ形状のため、間違えて差し込みやすいので注意。

4.マウス
安価でゴミが溜まりやすいボール型、価格は高めだがクリーニングの不要な光学マウスがある。ノートパソコンでも、マウスは必需品と考えてください。(ネズミの姿に似ているのでマウスと呼ばれるようになったそうである。)接続は、PS/2 と USB の2つがある。(コンバータも販売されている。)無線の場合は、電池切れに注意。

5.CD-ROM、CD−R/RW、DVD-ROM、DVD-RAMなど
一部のノート型は、CDドライブがオプションまたはドライブベイに装着となっている。最近は、ソフトウェアのインストールやゲームなどの必需品となっている。

*このように、パソコンはブラックボックスではない。各々の役割を担うハード、ソフトの集合体である。これからパソコンを使用していく際に発生するトラブルやエラーには、必ず原因があり、それは上記のいずれかのハード、ソフトに起因する。

●ソフトウェアの役割
 
Windows パソコンにはさまざまなソフトウェアが保存(インストール)されており、起動時に、あるいは必要に応じて実行される。残念ながら、人間が開発するソフトウェアには必ず不具合がある。技術革新と販売競争の激しい現代では、ソフトは頻繁に更新されるため、ユーザーは常に最新の状態に保つよう配慮しなければならない。ビギナーの多くは、この認識が薄く、多くのユーザーが不具合を抱えたままでパソコンを使用している。
パソコンで稼働するソフトウェアは次のように分類される。

○BIOS(Basic Input/Output System:バイオス)

パソコンが起動する際に、システムボード上のROM(Read Only Memory)から呼び出される非常に重要なソフトである。ビギナーにはインストールやアップデート(更新)は敷居が高いかもしれない。年に一度はアップデートしなければならないものだと覚えておいてください。(ビギナーを卒業した頃、必ず、最新のBIOSをWebサイトからダウンロードし、アップデートしてください。)

○OS(Operating System:オーエス)

OS(Windows 98, Windows XP, Windows Vista など)は、パソコンを動かすための基本ソフトウェアである。メーカー製パソコンのハードディスクにはOSがあらかじめインストールされているが、本来は、ユーザーが自分で使用する機能を選択してインストールしなければならない。OSの機能は、Windows の CD-ROM を挿入して、追加インストールしたりアンインストールすることができる。また、Windows 98 以降なら「Windows Update」、「Microsoft Update」
で最新の状態に自動更新できる。OSは次のような大事な役割を担う。

1.パソコン本体と周辺機器の管理
2.アプリケーションソフトの稼働環境の提供
3.データ(ファイル、フォルダ)の管理 など

つまり、OSは、パソコンのハード、ソフトの資産を全て管理している。アプリケーションソフトは、OSの下で稼働する。ワープロや表計算ソフトから印刷要求を出すと、OSが処理しプリンタドライバにデータを渡し、印刷が始まる。アプリケーションは勝手にプリンタをコントロールすることはできない。OSは、こうしたユーザー側からの要求を最も効率的に処理し、アプリケーションの暴走やユーザーの無茶な操作からパソコンを保護する役割も果たす。

○ドライバ(Driver)

内蔵機器や外部周辺機器は、「デバイスドライバ」と呼ばれるソフトをインストールしないと稼働しない。つまり、新たにプリンタ、スキャナーなどの周辺機器を取り付けたら必ず、ドライバを手動または自動的にインストールしなければならない。「プラグ&プレイ」という Windows のデバイス認識機能が働いて、勝手に認知し正しいドライバをインストールしてくれる場合もあるが、「ハードウェアの追加」という機能で、取り付けた周辺機器がどこのメーカーのどういう製品なのかを教えてやらなければならない場合もある。ドライバが正しく機能しているかどうかは、「システム」のプロパティの「デバイスドライバ」を開けば確認できる。正しく機能していない場合には原因を追求し、古いドライバが原因であれば、新しいドライバを入手し「ドライバの更新」を行ってください。

通常は、最初に、モニターディスプレィを稼動させるドライバをインストールする。モニターを別途購入した場合は、正しい機種名を指定しないと、Windows標準のモニタードライバがインストールされてしまい、正しい位置に表示されなくなったり、そのモニターの能力を完全に発揮できなくなる。(わざわざ高額なモニターを購入したのに、気づかないで使用しているユーザーが大変多い。)

次に、プリンタドライバをインストールする。必ず製品に添付されている専用ドライバをインストールしてください。その他の周辺機器についても同様にインストールしてください。ほとんどの内蔵機器のドライバはあらかじめメーカーがインストールしているはずなので、交換・追加以外はインストールする必要はない。(アップデートは必要かもしれないので、Webサイトで確認する。たとえば、EPSON社のプリンタの最新ドライバはここから検索する。)

○アプリケーション

Windows に含まれない、ワープロ、表計算、DVDプレーヤーなどのソフトを「アプリケーション」と呼ぶ。これらは、ユーザーが自らインストールする必要がある。最近の国産メーカー製のモデルには、あらかじめ数多くのアプリケーションがインストールされているが、CD-ROMが添付されているだけの場合もある。新規購入したアプリケーションは自らインストールして初めて使用できるようになる。アプリケーションの種類は膨大である。また、パソコン本体には複数の周辺機器を後で接続できるように拡張スロットやいろいろなポートが用意されている。

換言すると、必要な周辺機器やアプリケーションをインストールし使い方を習得すれば、ユーザーは思ったとおりの処理がパソコンでできるようになる。ビギナーは、まず、「やりたいことは全てできる」と考えてください。次に、どうしたらできるか、何をインストールすればよいか、専門家に訊ねたり、ヘルプやインターネットで調べてください。(次項を参照してください。) 

○ユーティリティ

システムが効率よく稼働するように監視や最適化を行うソフト群のことである。例えば、ハードディスクのファイルをバックアップする際には「バックアップ」ユーティリティを使用する。ウイルスの侵入を防ぐにはウイルス用の「プロテクトシールド」を起動して有効にしておく。また、いくつかのファイルを圧縮したり解凍するのは「アーカイバー」というユーティリティである。ユーティリティについては、Windows の機能では不足なので、市販の製品やフリーウェア・シェアウェアとして使用が許可されているものを、別途インストールして使用する。これらのソフトウェアを使いこなすことができればビギナーは卒業である。
 
●パソコンでできること

製品名称は掲載しない。
まず、自分のやりたいことに応じて、必要なアプリケーションと周辺機器が何かを整理してください。次に、予算に応じて購入する具体的な製品を決めてください。
アプリケーションや周辺機器は、パソコンにあらかじめ添付されているもので十分な場合もあるし、別途購入しなければならない場合もある。購入した周辺機器に必要なアプリケーションが添付されている場合もある。また、体験版やフリーウェア、シェアウェアでも事足りる場合もある。

目 的
アプリケーション
周辺機器
機 能
ワープロ ワープロソフト、ハガキ印刷ソフト プリンタ 文書作成と印刷。
DTP レイアウト&パブリシングソフト 高品質プリンタ 文書レイアウト、版下作成、高品質印刷。
表計算 スプレッドシート&シュミレーションソフト
-
スプレッドシートの作成とシュミレーション。
データ管理 データベースソフト
-
データ管理、統計処理、アプリケーション作成。
画像処理 フォトレタッチソフト スキャナ、デジカメなどの入力機器 画像の読み込み、ファイルの作成、編集、印刷。
グラフィック作成 描画ソフト、フォトレタッチソフト 描画ボード イラストの作成、編集、印刷。
ビデオ編集 ビデオ編集ソフト ビデオキャプチャカード、デジタルビデオなど ビデオ作成、編集、他メディアへの移植。
DVD鑑賞 DVD再生ソフト DVDドライブ、高品質スピーカー、高品質モニター DVD-ROMの再生。
ゲーム ゲームソフト 高性能VGAカード、ジョイスティックなど 3Dゲームなどのスムーズな実行。
音楽鑑賞 音楽再生ソフト 高品質スピーカー(5.1chなど) 聴く(WAVE、MP3など)。
カラオケ(歌う) カラオケソフト 大容量スピーカー、ボーカルマイク、モデム/TAなど 歌う(カラオケ)。
DTM(作る)

MIDIシーケンスソフト、自動作曲ソフトなど

スピーカー、DTMパッケージ、入力楽器など サウンドの作成。
CDの作成 ライティングソフト、パケットライトソフト CD-R/RW CDのコピー、オリジナルCDの作成、バックアップなど
インターネット

インターネットブラウザ、
メーラー、プラグインなど

高速モデム/TA/ブロードバンドルーター メール、WWW、ニュース、チャットなど。
ホームページ作成 ビルダーソフト、エディター、FTPなど
-
HTMLの作成、アップロード。
アプリケーションユーティリティ 圧縮・解凍ソフト、HD管理など
-
ファイルの圧縮・解凍。起動の高速化など。
システムユーティリティ アンチウイルス、ベンチマーク、監視ソフトなど
-
ウイルス対処、バックアップ、システム最適化など。

●パソコンの利用形態と接続形態

ここが、ビギナーの最も弱い部分である。自分のパソコンがどのようにインターネットに接続されているのか、説明できるようにしてください。接続トラブルが派生した際の問題判別にために大変重要なポイントである。

○利用形態

会社で使用している場合は、2も多いはずである。自分の利用形態とパソコンの稼働環境を理解しておいてください。インターネットの普及と共に、ネットワークに接続した使い方が増えている。

  1. 単体(スタンドアロン)
    主に個人ユーザーが最初にパソコンを使用する形態である。ネットワークを介さず、自分のパソコンのハードディスクにインストールされたOSやアプリケーションを起動し、パソコン単体で活用する。例えば、ワープロで文書を作成する、画像を編集する、などである。

  2. ネットワーク・クライアントとして
    企業内LAN(ローカルエリアネットワーク)または家庭内LANに接続し、ネットワーク上のサーバー機器の機能を利用する形態である。プリントサーバー、ファイルサーバー、アプリケーションサーバーなどがあり、クライアント・パソコンは電話に例えると子機のような関係になる。インターネットに接続してホームページを閲覧している時は、あなたのパソコンはWEBサーバーのクライアントになっている。

  3. ネットワーク・サーバーとして
    2のサーバーとして利用する形態である。WEBサイトを公開する場合は、WEBサーバーやFTPサーバーとなる。

  4. その他の利用形態
    ゲートウェイは、他のネットワークと通信する際の通信の管理や制御を行う形態である。インターネットに複数のパソコンを接続する場合の接続共用など。通常は、通信専用機となり、ユーザーが直接触れることはないだろう。

○接続方法

最近では、家庭でもLAN経由で接続するケースが増えてきた。技術員に「どのようにインターネットに接続していますか?」と訊かれたら、次のように答えてください。問い合わせを受ける側は、これらの情報が一つでも多く入手できれば、それだけシステム構成が明確になり、問題の絞込みが容易になる。(それだけ早く問題を解決できる可能性が高くなるということである。)

  1. 使用している回線は?
    FTTH(光ケーブル)、ADSL、ケーブルTV、ISDN、公衆回線、無線、のいずれかを指定

  2. 使用している接続機器は?
    ADSLモデム、CATVモデム、ブロードバンドルータ、内臓モデム、などのいずれかを指定

  3. Windows の接続は?
    ローカルエリア接続(有線/無線)、ダイアルアップ、広帯域、などのいずれかを指定

  4. 通信業者とプロバイダの契約プランは?
    「フレッツADSLモアII」と@NIfty、Yahoo! BB 50M Revo 、OCN光「Bフレッツ」、iTSCOM「かっとび」、などのいずれかを指定

○接続に関する問い合わせ先

通信に関するトラブルが発生した場合のために、プロバイダの問い合わせ窓口とWebサイトを確認し、必ず「お気に入り」に登録しておいてください。まともなプロバイダなら、会員サポートのページが必ず準備されており、よくあるトラブルの対応方法などが掲載されている。通常、「会員サポート」、「お客様サポート」、「サポート」などのタイトルのページである。

主なインターネット サービス プロバイダ別サポート情報

●ファイルを管理する

○ハードディスクの区画とドライブを理解する

自分のパソコンの残容量が残り少ないのがわからず、「遅い」「おかしい」と悩んでいるユーザーがいる。まず、「マイ コンピュータ」を開き、ハードディスクの形をしたアイコンのドライブ(C:,D: など)がいくつあるか確認してください。C:ドライブだけなら、そのパソコンはハードディスク全体を1つのドライブとして設定されている。もし、D:ドライブのハードディスクも存在していれば、それは、メーカー側が何かの理由でハードディスクを2つの区画に分けて出荷している場合が多い。たとえば、最近のN社のノートパソコンは、D:ドライブに、出荷時点に戻すためのリカバリー用のファイルを圧縮して保存している。また、単なるデータ保存用に2つの区画を作る場合もある。区画の切り方は、メーカー・製品によってまちまちであるため、ユーザーが理解してそれなりに使い分ける必要がある。

○ドライブの容量を確認する

マイコンピュータを開き、C:ドライブのアイコンを右クリックして「プロパティ」をクリックしてください。C:ドライブの使用領域と空き領域を確認してください。残容量(空き領域)がどのくらいあるか把握しておいてください。(D:ドライブがHDDであれば同じように確認する。)

D:ドライブの空きが大きければ、データ保存用にできるだけC:ドライブは使用しないで、D:ドライブの下にフォルダを作成してファイルを保存しよう。というのは、C:ドライブは、Windows やアプリケーションが常に多くの容量を使用しており、意外に不足しがちなのである。また、重要なシステムファイルも C: に保存されているので誤って削除する危険性もなくなる。

特に、最近の「Itune」などの音楽ファイルを大量にダウンロードするソフトは、ダウンロード先の初期値が「マイドキュメント」フォルダに設定されている場合が多く、C:ドライブをパンクさせる要因となっている。残容量を確認して、保存先を外付けHDD等に変更することをおすすめする。

○フォルダとファイルの概念

購入時点では、C:ドライブの中に「マイドキュメント」(「My Documents」、「Documents and Settings」)などのフォルダがあらかじめ作成されているはずだが、新規のフォルダを作成したり、既存のフォルダの下にサブフォルダを作成して、その中にファイルを保存することもできる。

Windows では、作成したデータファイル(ワープロ文書、表、画像など)を、「フォルダ」(以前はディレクトリーと呼ばれた)の中に保存する。デスクトップ上に保存する場合も、実際は「デスクトップ」というフォルダに保存しているのである。Windows のファイル検索機能はビギナーにとっては決して扱いやすいものではないので、フォルダの階層は、CD-Rなどにバックアップする際の制限を考慮して7階層以内に留めておくのが望ましい。(階層を深くするとそれだけ検索し難くなる。)

エクスプローラを開くか、マイコンピュータのツールバーの「フォルダ」をクリックして、ドライブを開いてみてください。マイコンピュータではわからなかったフォルダの階層構造がよくわかる。次に、マイコンピュータまたはエクスプローラを2つ開いて、ファイルをドラッグ&ドロップしてみてください。この処理ができればファイルの移動やコピーで戸惑うことはなくなる。

○ファイルの拡張子

Windows で扱うファイルには、原則として拡張子が付いている。(拡張子を外すこともできるが、そうするとクリックしても開くアプリケーションは起動しない。)アプリケーションとファイルの関連付けはこの拡張子に基づいて行われる。どのように関連付けられているかは、「マイコンピュータ」またはエクスプローラを開き、「ツール」の「フォルダオプション」の「ファイルの種類」を参照してください。主な拡張子は次のとおりである。

拡張子
ファイルの種類
DLL、SYS、COM、DRV、VBX、INI、MSC システムファイル(絶対に削除してはならない)
LOG Windowsやアプリケーションが作成するのログファイル
TMP Windowsやアプリケーションが作成する作業(一時)ファイル
BAK Windowsやアプリケーションが作成するバックアップファイル
EXE、VBS、BAT、MSI 実行ファイル(プログラムファイル)
ICO、SCR、HLP アイコン、スクリーンセーバー、ヘルプのファイル
LZH、ZIP 圧縮ファイル(解凍して使用する)
TXT、DOC、XLS、AI、PDF アプリケーション(左より:テキスト、ワード文書、エクセルシート、イラストレーター文書、PDF文書)
BMP、GIF、JPG(JPEG)、PNG、TIF(F)、PSD アプリケーション(イメージ画像)

WAV、MID(MIDI)、MP3、WMA、AIFF、AU

アプリケーション(サウンド)
AVI、MPG(MPEG)、WMV、RM、ASF アプリケーション(ビデオ)

拡張子は無数にある。ファイルを開くアプリケーションが何かわからない場合は、Webサイトで検索できる。

○ファイルを検索する

ファイルを保存した後で、「どこに保存したんだろ?」とあわてるユーザーが多い。「最近使ったファイル」や作成したアプリケーションのログなどを開けば大抵はわかるのだが、それでも見つからないなら、「スタート」の「検索」機能で探すことができる。

ファイルやフォルダを探す場合は、「検索」の「ファイルまたはフォルダ名」に覚えているワードとワイルドカード(ex. *.jpg、a??.*)を入力して検索することができる。例えば、「Myxxxxx.doc」というファイルを見つけるには、「My*.doc」と入力すればよい。(「ヘルプ」または「ヘルプとサポート」で確認してください。)

●カスタマイズする

パソコン を使いやすく設定し直すことを「カスタマイズ」という。Windows の標準設定ではぎこちない部分が多いため、自分が使いやすいように次のような項目を設定し直すことができる。気づいたときにその都度カスタマイズしてください。なお、「元に戻す方法がわからない!」ということのないように、変更点は記録しておくことをお勧めする。

  1. スクリーンの解像度・色数・明るさ
  2. 壁紙・スクリーンセーバー
  3. デスクトップのアイコン・ショートカットの配置
  4. スタート・メニューの追加・削除
  5. クイックラウンチャーの追加
  6. フォントサイズ・フォントの種類
  7. 省電力機能
  8. フォルダオプション
  9. ごみ箱の設定
  10. 不要なアプリケーションのアンインストール
  11. インターネットエクスプローラの「ツール」の「インターネットオプション」の「セキュリティ」や「プライバシー」 など

●自分のシステム環境を把握し、伝達する


    トラブルに見舞われたり、新しいパソコンへ移行しなければならない場合に、必要になる情報は必ず下記のように整理しておこう。パソコンの仕様や構成がわからないと、どんなに優秀な専門家も正しいアドバイスをすることはできない。

カテゴリー
項目
システム構成 メーカー / 機種 / 型番 / シリアル ソニー / VAIO / PCV-HX81B9 / xxxxxxxxxx / 1.0
仕様詳細(Webページ) http://www.vaio.sony.co.jp/Products/PCV-HX81/spec.html
 -OS Microsoft Windows XP Home Edition
 -CPU Pentium 4 プロセッサー 3E GHz
 -メインメモリー 512MB
 -HDD容量 C:20GB / 残12GB D:20GB / 残8GB
周辺機器 ADSLモデム: メーカー / モデル / NTT / MNIII /
プリンター: メーカー / モデル Canon / PIXUS 9900i
 -IP アドレス / サブネットマスク

192.168.0.2 / 255.255.255.0

ブロードバンドルーター NTT / Web Caster / V110
LANアダプタ: メーカー / 型番 / シリアル NTT / xxxxxx / xxxxxx Rev.xx
スキャナー: メーカー / モデル EPSON / GT-8700F
     
Windows ログイン パソコン名 / グループ名 sennin / workgroup
ログインユーザー / パスワード tanaka / ********
アドミニストレータ / パスワード admin / ********
IP アドレス / サブネットマスク 192.168.0.3 / 255.255.255.0
     
インターネット接続 接続回線 / モデム / 契約プラン フレッツADSLモアII / NTT-○○○ / OCN ADS「フレッツ」
内臓モデム / 回線種別 Lucent Win Modem / パルス
プロバイダ /プロバイダWebサイト OBKネット / http://www.obk.net/support/
ログインID / パスワード hayato1977 / *******
DNS(プライマリ / セカンダリ) 11.12.13.11 / 11.12.13.15
デフォルトゲートウェイ 192.168.0.1
ドメイン名 servebeer.com
     
インターネットメール SMTPサーバー mail.servebeer.com
POP3サーバー / パスワード mail.servebeer.com
メールアカウント hayato1977
メールアドレス hayato1977@servebeer.com
     
アプリケーション Office 2003 Professional キー:xxxx-xxxx-xxxx-xxxx
Norton System Works カード#:xxxx SKU#:xxxxxx-JP アップデートキー:xxxxxxxxxxx
     

本体からカードまで、型番のある製品には必ず、シリアル(およびリビジョン)が設定されている。ソフトウェアにもそれに相当するキー等のIDが割り振られている。さらに、製品登録を行えば、カスタマーID なるものが送付されてくる。万が一の時、これらを連絡しないと質問を受け付けないメーカーは多い。こうした情報に疎く、情報を整理しないユーザーは、トラブルの際に問い合わせも受け付けられず、製品保証も無効にされるかもしれない。

さらに、これらは、パソコンを移動して使う、新しいパソコン買い換える、プロバイダを変更する、メールアドレスを変更する、接続方法を変更する、という場合にも必要になる。たとえば、パソコンを移動し他の設備に接続して使う場合など、そのまま繋がることは少ない。環境に合わせて設定を変更する必要があるため、必ず今までの接続情報に加え、新しい環境の接続情報が必要になる。事前に確認し、ケーブル、カードなど、必要なものを準備しておこう。

パスワードなどの重要な接続情報が無ければ、10分で済む作業が、数日かかってしまう場合もある。自宅や愛車のキーと同様に、いつでも参照できるようにしておいてください。(バインダーにまとめておく、ファイルに書き込む、ネット上にアップしておく等、整理の仕方はいくらでもある。

インターネットプロバイダから送付される情報、パソコンの付属品類は、必ず一つにまとめておくのがポイント。例えば、CD類はCDボックスに、解説書は本棚に、ケーブル類は道具箱に、というようにばらしてはならない。そうすると必要な時に見つからないことが多い。

●注意事項

購入したら、まず、各製品に添付されている注意事項を理解してください。下記は、セットアップ時点から使用するまでの一般的な注意事項である。トラブルに密接に関係する事項が多いのでぜひご一読ください。

  1. パソコンのパッケージを開封したら、付属品も含め中味が全部そろっているか確認してください。初期不良の場合に備えて、箱類はしばらくの間保存しておこう。(初期不良は多い。)

  2. セットアップ時には、必ずモニター、キーボード、マウス、電源ケーブルを正しく接続し、背面スイッチが付いている場合は、スイッチをオン(「|」)にしてから前面の電源スイッチをオンにしてください。(PS/2マウスとPS/2キーボードのコネクターは絶対に間違えないでください。)

  3. 起動時にブートメニューが表示された場合は、「Safe mode」で起動し、モニターなどのデバイスが正常に稼動していることを「システム」で確認後、再起動してください。

  4. プラグ&プレイに対応していないモニターを接続する場合は、「システム」の「デバイスマネージャ」タブの「モニター」で表示されているモニターをクリックし、「ドライバの更新」を行ってください。(一覧から正しいメーカーとモデルを選択する。「標準プラグ&プレイモニター」にはしないでください。)

  5. インターネット接続にモデムを使用する場合は、サインアップを行う前に必ずコントロールパネルの「モデム」のプロパティで「ダイヤルのプロパティ」を正しく設定してください。(TAを使用する場合も同じ。)

  6. インターネットにサインアップ後、「Windows Update」の「重要な更新」を実行してアップデートを行ってください。(Windowsの不具合が修正される。) さらに「Officeのアップデート」も実行してください。(現在は、Microsoft Update にアップデートすればよい。)

  7. インターネットにサインアップ後、使用しているウイルスワクチン・ソフトの「ウイルス定義ファイル」をすみやかにアップデートしてください。数日ごとに更新されていますので常に最新のレベルにしておいてください。(自動アップデートを有効にしておく。)試用版の場合は、速やかに製品版にアップグレードしてください。

  8. インターネットのサインアップ後、プロバイダの「会員サポート」へアクセスし、次の作業を行なってください。
    -「会員サポート」ページをいつでも参照できるようブックマーク(お気に入りに追加)してください。
    -パスワードを絶対に忘れないものに変更してください。(後で「パスワードがわからない」悲劇を防ぐため。)
    -ログイン・パスワードとメール・パスワードの設定を上記のパスワードに変更してください。


  9. 使用中にフリーズした際、いずれのキーも効かない場合は、「Ctrl」キー+「Alt」キー+「Delete」キーを同時に押してください。それでも終了しない場合は、前面にリセットボタンがあればそれを押して再起動してください。なければ、電源スイッチを5秒間押し続けてください。(電源スイッチはトラブルの原因となりますのでシャットダウン時には極力使用しないでください。)

  10. 保証書の販売日と販売店をチェックし、本体、周辺機器、ソフトウェアのユーザー登録を必ず行ってください。(ユーザー登録はハガキ、ファックス、インターネットのいずれかで可能。怠ると、製品によっては問い合わせに対応してもらえない、アップグレードの際の割引価格が適用されない、などの不都合が生じる。)

  11. 付属品、保証書、インターネット・サインアップ情報を一つにまとめて、大切に保管してください。(絶対に失くさないでください。)

  12. 「タスク」または手動により定期的に「スキャンディスク」または「チェックディスク」(Windows XP)と「デフラグ」(「ディスクデフラグ」)を実行してハードディスクを最適化してください。(実行しないとHDのアクセス速度が徐々に遅くなる。)

  13. 全てのソフトウェアには著作権・使用条件が定められているので遵守してください。シェアウェアを使用する場合は、使用条件を確認し使用料を支払ってください。

●困ったときの問い合わせ方

悪いサンプルを紹介する。

ケース1:「パソコンがインターネットにつながらない。どうすればいいですか?」

これでは明らかに説明不足である。今まで接続されていたのに突然インターネットに接続できなくなったのか、設定中なのか、どのソフトを起動した際に、どういう名前のウインドウが開いて、どういうエラーメッセージ(番号)が表示されたのか、可能な限り具体的に表現してください。ビギナーの多くは、これを面倒がる傾向が強く、回答者は情報不足のため状況の把握に悩みいらつく。質問者の印象は当然悪くなる。

これまでつながっていたのに、急につながらなくなった場合は、プロバイダのトラブル/メンテナンスの可能性が高く、待っていれば自然に回復するかもしれない。設定中であればその旨を明記すれば、チェックポイントを教えてくれる人が必ずいる。プロバイダのサイトには、設定手順が掲載されているし、プロバイダの配布資料にも掲載されている。

面と向かって他人に尋ねる際には、もっと丁寧に詳細に話すはずである。インターネットにはボランティア精神豊かなユーザーも多く、無料のQ&A掲示板や電話相談は、その方々の善意で成り立っているのである。面倒がらず、症状や前後の状況を可能な限り詳しく表現してください。「詳しくないもので...」というのは理由にならない。

類似のケース:「インターネットを安定化させてください。」

これも説明不足。物事を順序だてて分かりやすく説明する能力が不足しているユーザーが増えている。おそらく、根本的な原因として、教育や家庭環境の変化があるのだろうが、こうしたユーザーから問い合わせを受ける技術員は、たまらないだろう。症状がどういうことかわからないが、おそらく、回線業者やプロバイダに問い合わせる内容だろう。(と、推測するしかない。)

ケース2:「パソコンに、デジカメで撮影した画像を取り込む方法を教えてください。」

この投稿も、何とか教えてあげたいと考えている人達に憤りを覚えさせる質問である。世の中にパソコンの機種とデジカメの機種がいか程あると思っているのでしょうか。この投稿を見た人の多くは、投稿者は独りよがりの人だ、と判断し答える意欲をなくすでしょう。掲示板に投稿するにしても、メーカーの窓口へ問い合わせるにしても、質問を受けた人は、「デジカメの解説書をご覧ください。」としか答えようがないだろう。

まず、パソコンにはノート型、デスクトップ型など種類がある。さらに機種・モデルによっても仕様が異なる。搭載されているOSも異なる。デジカメにも種類がありパソコンへの接続方法や接続オプションはそれぞれ異なる。どのようなオプションが必要か、どのように接続すればよいかは、デジカメまたはオプションのマニュアルに記載されているはずである。パソコンのモデルは、本体の表か裏か添付の資料に記載されているはずである。拡張スロットがいくつ空いているか、どのような接続インタフェースを有しているかは、本体か解説書を見ればわかる。解説書がなければ、インターネットカフェ等で、機種・モデル・型番から検索できるはずである。

ケース3:「パソコンの音が出なくなってしまいました。復旧の仕方を教えてください。」

標準的なデスクトップモデルには、内臓のシステム用スピーカ(起動時やエラー発生時に「ピー」となるスピーカ)と音楽CD等を再生する外付けのスピーカが付いている。どのスピーカの音が出なくなったのか、今まで出ていたのであればどの時点から、何をした後で出なくなったのか、ボリュームコントロールの入力がミュートされていないか、ぐらいは最初から伝えてください。急に音が出なくなった場合、ハードが壊れたという可能性はほとんどない。何かのソフトをダウンロードしたり、何だかのアップグレード(含自動更新)を行った際に発生する可能性が高い。(90%以上は、ボリュームを絞っただけである。)

ケース4:「パソコンの画像を変える方法を教えてください。」

何のことでしょうか?
まず、どの画像なのか(取り込んだ写真なのか、壁紙のことか、特定のウインドウの画像なのか)具体的に伝えてください。該当の画像をスクリーン上に表示した状態で、「Print Screen」キーを押して「コピー」し、「アクセサリ」の「ペイント」を開いて「貼り付け」て保管すれば、画像はファイルになる。このファイルを問い合わせ担当者に添付ファイルとしてメールすれば、何について問い合わせているのか一目瞭然である。これができないレベルのユーザーなら、もっと詳細な説明文を送るべきであろう。

使用経験が浅く専門知識の乏しいビギナーであればなおさら、あらかじめ詳細な情報を準備し、回答者の逆質問攻めを防がなければならない。質問攻めに合えば、ビギナーは「アルファベット」パニックに陥る可能性が高くなり、結局理解できないまま終わってしまうことが多いのである。かってに「直せない」と解釈して買い換えてしまった例もある。最近は、知識よりも、とにかく日本語の表現力に乏しいユーザーが増えている。丁寧に説明すること、論理立てて説明すること、他人が理解しやすいように説明することを学んで欲しい。

トラブルの際に、技術員が「リカバリーCD(機能)で購入時点にもどしてください...」と回答するのは、質問者と思うように会話が通じず、原因究明のための十分な情報が質問者から得られないと判断し見切りをつけた場合に多い。

○一般的な質問をする場合

まず、次のような具体的な情報を入力・記述してください。

  1. 何が目的で、何をどうしたいのか、具体的に
  2. パソコン本体の機種・モデル(メーカーとモデル番号) --- 本体の裏を見ればわかるはず!
  3. パソコンの構成(搭載メモリー、HDDの残容量 など)
  4. OSのレベル(Windows 98, Windows98 SE, Windows XP など)
  5. 関連する周辺機器のメーカーとモデル番号、接続方法(USB、FireWire、SCSI など) など

○トラブルに関する問い合わせをする場合

まず、保証期間と保証サービスの内容を確認してください。(わからなければ、メーカーに尋ねて下さい。)保証期間内であればできるだけメーカーのサポートで解決することを考えてください。というのは、部品の損傷によるトラブルは、部品の交換が必要になり、結局メーカーのサポートが必要になる。保証の範囲なら、あれこれ考えずに、最初からメーカーのサービスを使いなさい。

最近のパソコンは、使いやすくなっている、一方で、部品やソフトウェアはますます複雑になり、これらが原因で発生するトラブルは大変わかり難くなっている。デリケートな電子機器であり、無理な使い方は禁物である。トラブルが発生した場合の問合わせは次のように行うことをおすすめする。基本的に、技術員の指示に従って原因を絞り込む必要があるので、ユーザーがそれに対応できるかどうかがポイントである。

まず、関連するデバイスがあれば、「デバイスマネージャ」で正常に稼動しているかどうか(!が表示されていないか)確認してください。次に、ヘルプやインターネットのFAQで同様のトラブルの解決方法を検索してください。(これで、50%以上は解決できるはずである。)
HDDのエラーに関しては、チェックディスク(スキャンディスク)を実行し結果を保存し、伝えてください。

同様のケースが見つからない場合は、メーカーのサイトやパソコンに添付されている問合わせメール(シート)に必要事項を記入し、メーカーのサポート窓口へ問い合わせる。問い合わせメール(シート)に詳細に記述できないレベルのユーザーは、サポート窓口に電話で問い合わせるしかない。
 
さらに、メーカーの有料サービスに加入していない場合は、電話もなかなか通じないかもしれない。つながっても技術員のレベルによってはかなり対応が異なるかもしれない。前述のとおり「リカバリーCD(機能)で購入時点にもどしてください...」といった内容の答えが返ってきたら、それ以上の進展は期待できないので、その問い合せ先(技術員)とは会話を打ち切り、他の無料サポートやインターネットの掲示板へ問い合わせることを考えてください。

○自力で解決するには

次のようなツールが利用できる。

-Windowsのヘルプ
-Microsoft Online Support
-WinFAQ

いずれにしても、問い合わせができるレベルの(最低限の)基礎知識を習得しなければ、満足な問い合わせも難しいし、回答者に不快な思いをさせてしまうかもしれない。面倒がらずに、症状をできるだけ詳細に(正確に)伝えてください。