Windows XP Online Book    
HOME
 
■ 雷サージ対策
夏場をピークに雷による電化製品や情報機器の被害が多発しています。雷サージによる過電流は、回線や電線の接続された屋内の機器だけでなく、外部に設置された回線業者の中継器や制御装置などにも損傷を与え、利用不可の状態にすることがあります。雷発生後のトラブルについては、症状を詳細に確認し、回線業者に修復を依頼する等の適切な処置を迅速に行なってください。

  1. 雷に関しての知識

    1、雷サージとは

    雷サージ(らいサージ 英:lighting surge)とは、雷の影響により発生するサージ電流のことを言う。落雷後、瞬間的あるいは断続的に、電圧や電流が異常に上昇する。雷の磁場により電磁誘導される「誘導雷サージ」と、落雷が電線などに伝わる「直撃雷サージ」とがある。

    多くは樹木や建造物、地面などに直接に落雷すること(直撃雷)で発生する。直撃雷で発生した強い電磁界によって通信線や電線に引き起こされる電磁誘導でサージが誘起されることがある。(集合住宅やビルの避雷針に落ちたような場合でも、屋内配線に誘導電流によりサージが発生して被害を及ぼす場合もある。)

    雷が多い地方では特に被害が多く、直撃雷が落ちた地点だけでなく、その周囲にも電線等を通じて雷サージが伝搬し、比較的広範囲に被害が及ぶ事がある。また、電圧が上昇した際、一瞬電気が消えたようになることから、瞬間的に停電になったように錯覚することもある。

    一般に雷サージ電流の値は、1,000A〜10,000Aと言われている。

  2. 雷サージによる被害

    雷サージによる異常電圧は、しばしば家庭やオフィスなどの家電製品等にダメージを与える。多くは電話機やモデムなど、電源ケーブルと、電話線や同軸ケーブル等の通信線路との2種類の電線に繋がった通信機器に被害が集中する。これは、一方の電線路から進入したサージが通信機器等を通過して他方の電線路に抜け出すと言う形態が多いためである。また、電線路でなく接地線(アース線)も同様の働きをする事がある。また通信機器だけでなく、それに結線されたパソコンやLAN機器にまで被害が及ぶこともある。

    近くに直撃雷が有った場合などサージのエネルギーが強い場合には、コンセントに繋がった電気機器や、配電盤にまでダメージが及び、停電状態となり修理が必要となる事もある。

    機器に電源が入っていなくても関係なく、電源コンセントにつながれた電源ケーブルや電話線等を通して雷サージが進入してくるため、雷注意報が発令された時や、遠雷が聞こえた時には、できる限り早めに電源ケーブルや電話線等のどちらか一方または両方を抜いて置く事が望ましい。サージに感電しないために早めが望まれる。近くに落ちるようならもう遅いので諦めて人身の安全を優先するべきである。

    雷サージによる被害を軽減するためのサージプロテクタというコンセント型の器具も市販されている。また、テーブルタップや無停電電源装置などに内蔵されているものもある。

    なお、電話線には保安器があるが、これは旧来の黒電話機で通話中の人に危害が及ばないレベルの防護を想定して設計されており、雷サージに特に弱い電子機器に対する防護器具としては役に立たない。

  3. 対策

    最近FAX機器メーカーなどが雷対策を充実させFAX等の通信機器は雷被害を受けにくくなったが、そのために、それをつないでいるTAやルーターが破壊されるという現象が起きている。理由は、通信機器の雷サージ対策が電流通過型であるため、電話回線側の保安器に雷サージ電流が流れるようになっているが、本来壁モジュラーに繋がる通信回線がISDNの普及によりTAやルーターに繋がっているためにおきる事故である。また、サージ用のアース端子が本体に剥き出しになっているものは、落雷のとき偶然触れていると感電の可能性があって危険である。

    ■ダブルガードタイプの保安器を設置

    大容量のサージ電流特性を持ち、火災など発生しない構造であり、連続した何度もの誘導雷に絶えられるダブルガードタイプの保安器を設置する。雷保護を目的とした市販の商品は色々あるが、その主だった方式はバリスターやアレスターと呼ばれる避雷素子を用いて雷サージ電流を大地アースに流して接続機器を保護する方法である。

    アレスターとバリスターを組み合わせたダブルブロック回路を組み込んだ、一般家電や通信機器用の高性能雷保安器をおすすめする。これは、従来のバリスターだけの雷保安器と違い、インパルス反復寿命が長く雷サージ電流値が大きいのが特徴で、ケースの樹脂材料も、難燃性樹脂を使用し、高信頼性と高耐久性、高安全性を実現している。(某メーカーのウェブサイトより抜粋)

    製品例:http://www.sanwa.co.jp/seihin_joho/thunder_guard/

    ■物理的遮断

    線で繋がっている限り、電流が流れる可能性がある。電線、電話線、アンテナ線等、雷が鳴ったら、とにかくコンセントを抜いて、電流の流れを遮断する。

    屋根の瓦を固定する針金を通じて室内に流れる場合もあるので、これで完全という対策はない。被害をできるだけ小さくするためには、電子機器に接続された「線」を分断することである。

    ■雷による事故が発生したら

    人命の保護が最優先。火が発生したら、火の消化に集中。電子機器が故障・破損したら、電気系のチェックと電話系のチェックを行い、まず、電気会社、電話会社にサポートを依頼してください。回線の末端に接続されたパソコンだけが壊れるというケースは少なく、パソコン、ルーター、モデム、交換機...全部に過電流が流れたと考えるのが妥当である。さらに、電線に流れたら、家中の電化製品に被害が及んでいる可能性がある。

    複雑な電子機器ほど、一時的に稼動しても、後で誤作動を起す、ダウンする等の故障が発生することが多い。

  4. 補足:市販の雷保安器の種類

    ●アレスタータイプ

    この方式は、非常に優れているが、50ボルト以上の電圧が常時かかっているような回路では、続流という問題が起こり使用できないことである。したがって、電源などには使用できず、主に通信回線のような回路に使用される。

    ●バリスタータイプ

    主に1,000円前後の安い雷保安器、または「雷サージ対応」と書かれた電源タップに使用されている。大電流の雷サージが一度でも流れると、特性が劣化してしまい雷保安器としての役割が果たせなくなることもあるし、場合によってはそのサージ電流により発火することがある。

    このタイプを選ぶときは、仕様を確認し、雷サージ電流が大きく(10,000Aが理想)、エネルギー耐量の大きなものを選ぶようにしよう。また、ケースは難燃剤を使用したしっかりしたものを使用しないと火事の原因になる場合もあるので注意してください。特に、壁コンセントと電源プラグの間に挟む薄いタイプのものは、バリスターが発火したときに火災を起こす可能性がある。電源タップにしっかりしたバリスターの入ってるものを選べば、わざわざ、このタイプの保安器を買う必要はない。

    ●サージバスター回路(アレスター+バリスター)
    この方式は、アレスターとバリスターの欠点を補った優れた方式で、大量の雷サージ電流を何度もバイパスさせることができ、信頼性も高い方式である。特に電源回路の保護に有効で、発電所などの設備にも同じ方式がとられているところもある。アレスターの続流という欠点をバリスターが補い、バリスターの劣化という欠点をアレスターが補い、相乗効果で信頼性の高い保安器を構成している。

    選択のポイントとしてはバリスターと同じく雷サージ電流値が大きく(10,000Aが理想)、エネルギー耐量の大きなものの他に、何回の落雷に耐えられるかの目安となる「インパルス反復寿命の最大サージ電流値」と「平均サージ電流値時の回数」の多いもの、また、明確に表示してあるものを選ぶことである。年間で平均雷サージ電流の誘導雷が30回ぐらいあるとして、10年以上持つものがお買い得でしょう。

Windows XP Online Book    
HOME